大阪大学 GUIDEBOOK 2025
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?!薬学部量子生命情報薬学分野独自のインシリコ創薬技術を発信 量子論に基づいて生命科学現象を明らかにし、創薬などに役立てることを目的として、量子生命情報薬学分野を2022年度に開設しました。世界最先端の量子化学計算、データベース、AI、スーパーコンピュータ「富岳」などを用いた計算科学技術を駆使して、生命現象神経薬理学分野神経・精神疾患に対する新薬開発を目指して 神経・精神疾患の発症メカニズムはいまだほとんど不明であり、多くの患者さんが新薬の開発を待っています。神経薬理学分野では、脳にあるすべての細胞を高速にイメージングし定量的に比較する革新的な解析技術を開発しました。この技術により、疾患モデル動 薬学とは、分子レベルで生命機能を理解し、その機能を制御する物質をクスリとして創製すること、またクスリの適正使用を実現し、患者さんの健康に貢献することを目指す総合的な学問です。阪大薬学部では、人類の叡智の結晶ともいえるクスリのエキスパートを育成しています。薬学部での学びを通じて、皆さんの夢や目標を大きく育み、そして叶えてください。連携に関わる研究室が入っており、大学と社会とのつながりを実感していただけるでしょう。異種の人と人が出会うことで新たな知が創造されるという“クロス・ポリネーション”の考え方に加え、環境や省エネルギーへの配慮が盛り込まれた次世代校舎です。をつかさどるタンパク質やDNA・RNAなどの生体高分子の作用メカニズムを原子分子レベルで解明し、これまでになく高精度で論理的な新薬の設計につなげます。これらの独自のインシリコ創薬技術を、大阪大学から全世界に向けて発信します。物や薬物を投与した動物の全脳領域における全神経細胞の活動を一気に調べることが可能になります。神経・精神疾患の病態が分子細胞生物学的に解明され、創薬に向けた研究が飛躍的に発展し、患者さんのもとに画期的な薬が届くことを夢見ています。 阪大薬学部は、他大学と比べても珍しく、3年次から研究室に配属され、より早い段階で研究に携わることができるのが魅力のひとつです。化学、臨床、法規制などさまざまな視点から薬学を学ぶことができ、広く深い知識を身につけることができます。知識豊富な教員の方々、志の高い学生に囲まれ、薬剤師と研究者、どちらの目標も追うことのできる環境だと思います。小比賀 聡薬学研究科長・薬学部長専門分野:生物有機化学・核酸化学クスリのエキスパートを育成就けます。大学や研究所、製薬企業、医療機関などで研究者として活躍できます。QA岩森 歌奈子三重県立伊勢高校 出身薬学科5年生(再生適応学分野)より早く研究に携われる39教員からのメッセージ在学生からのメッセージよくある質問薬学部を卒業して、研究職に就けますか?特集教育システム学部紹介大阪大学薬学部・薬学研究科4号館(上)量子化学計算によるタンパク質と薬物との相互作用解析 (下)福澤 薫教授特定の種類の神経細胞を可視化したマウス全脳のイメージキャンパスライフインフォメーション■Topics■Topics薬学部・薬学研究科新棟(4号館)新たな知を創造する学びの場 2022年3月、薬学部・薬学研究科に新棟(4号館)が完成しました。1階に実習室、2階に講義室があり、最先端の臨床を担う薬剤師や卓越した薬学研究者を目指して、皆さんが幅広い知識と深い専門性を修得するための学びの場になります。3階と4階には産学

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