富山県立大学 大学案内 2022
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電気電子工学科29 エネルギーから電子材料と集積回路まで、エレクトロニクスの可能性を広げる様々な研究を行っています。集積機能デバイス工学講座電気は幾つもの送電線や変電所を通りながら家庭に届きます。その途中で電気は何度も変換され、損失(エネルギーの無駄)が生じています。次世代パワー半導体(SiC※ 、GaN※ )の導入により損失を飛躍的に減らすことができます。本講座では次世代パワー半導体の一つであるSiCパワー半導体の研究・開発を行います。SiCパワー半導体はSi※ パワー半導体と較べて数百倍以上の性能向上が見込めます。しかし現状では理論通りの性能が得られていません。その原因の一つはSiC/酸化膜界面での電子移動度の劣化です。本講座ではSiC/酸化膜界面の移動度問題の解決を目指して研究を行います。さらに、SiCパワー半導体の設計ツールであるTCAD※ の物理モデルの研究も行います。※GaN:窒化ガリウム、SiC:炭化ケイ素、Si:ケイ素、TCAD:半導体素子の特性をコンピュータで予測・設計するシステムパワーエレクトロニクス分野省エネ社会を実現する次世代パワー半導体の研究パソコンやスマホなど数多くの情報通信機器は、半導体で作られた大規模集積回路(LSI)によって構成されています。さらに大規模なLSIでは、数億、数十億の基本トランジスタからできています。本講座では、このような基本トランジスタの超微細化を見据えた数値シミュレーション技術の研究を行います。近い将来、LSIの基本トランジスタはナノスケール(毛髪の直径の1万分の1レベル)に微細化されると予想され、このような基本トランジスタを量子力学的なシミュレーション手法によって解析します。また、現在の基本トランジスタの構造に取って代わると期待される新しい構造の基本トランジスタに関する研究にも取り組みます。半導体デバイス分野量子力学とコンピュータシミュレーションで拓く将来の半導体技術様々なモノが繋がるIoT※ 時代には、センシングと通信が非常に重要になります。本講座では、IoT時代に必須の小型センシングシステムを、センサデバイスから回路と通信までを一貫して取り組みます。研究対象のシステムの特徴としては、宇宙や工場でも使えるように放射線や妨害波に強く高速で低消費電力なアナログ回路と、複数量の同時センシングを行いセンシング結果からある「判断」が可能なインテリジェントセンサデバイスとを組み合わせて、高信頼性で低消費電力なセンサシステムを提案します。この特徴により、従来のセンサシステムより適用範囲を広げられます。そして、このセンサシステムを、MEMSや半導体CMOSプロセスを用いて実際に設計試作して、実デバイスによりシステムの有効性を検証します。デバイス回路分野※IoT (Internet of Things)先端デバイスと集積回路の融合で新価値創造集積回路(LSI)CO₂センサデバイスデバイスシミュレーション強誘電体・圧電体等の固体中で起こる物理的現象・効果の基礎研究、それらの相互作用を積極的に利用した新しい電子デバイスへの応用研究や開発、それらを支える単結晶、セラミックス、薄膜、厚膜、ナノ粒子、複合材料作製の研究を行います。機能性電子材料は、組成や構造が多種多様になっており、その特性には無限の可能性があります。分子レベルのナノ結晶から理想的な大型単結晶まで、新しい材料の創製や電子デバイスの実用化を目指しています。具体的には、非鉛系高性能圧電セラミックスの作製、圧電単結晶の育成と高温燃焼圧センサ応用、電子線による薄膜微細加工などを行います。圧電素子による超音波を活用し、養殖魚への刺激効果についても研究を行います。機能材料分野新規機能性電子材料の探索と応用NaNbO₃板状粉末電気の旅とエネルギー損失

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