富山県立大学 大学案内 2022
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 21世紀の超高齢化社会において、健康の維持・増進及び疾病の予防・改善に繋がる機能性食品の開発はきわめて重要な研究課題です。 本講座では、生理活性物質や食品中の機能性成分の生理作用メカニズムおよびヒト体内における代謝を解明することにより、機能性食品や医薬品の開発に役立つ研究をしています。特に、遺伝子、酵素などの分子レベルから、細胞、動物個体レベルにいたるまで、さまざま解析手法を用いた研究を展開しています。機能性食品工学講座遺伝子工学の手法を用いた食品成分・医薬品の代謝研究■医薬品および食品成分の代謝に関与する酵素の構造と機能の解析およびその応用■食品成分の生理作用メカニズムの解明と機能性食品の開発■モデル生物を用いた生殖機能及び寿命の制御シグナルの解析 植物機能工学講座では、「二次代謝」や「分化全能性」という植物に特有の機能に着目し、生物工学における各分野の技術を複合的に用いて、基礎から応用までの幅広い研究を行っています。すなわち、植物がどのように、そして何のために多様な二次代謝産物を作り出しているのかを解明し(基礎研究)、酵素や植物培養細胞を用いて、ヒトにとって有用な植物二次代謝産物を効率的に生産する技術の開発(応用研究)を行っています。具体的には、植物二次代謝産物の、1)代謝関連酵素の精製、酵素遺伝子単離、酵素機能解明と改変、酵素の分子進化機構の解明、2)生合成経路の解明、3)生理学的存在意義の解明、4)探索(単離、構造解析)、5)植物培養細胞を用いた生産、の5つを柱とし、それ以外にも機能性脂質を効率よく生産する高機能な緑藻の探索を進めています。このような研究によって得られた成果が、医農薬、化粧品、化成品、食品などの様々な分野で実用化されることを目指して日夜研究に励んでいます。植物機能工学講座植物機能の化学的視点からの解明植物代謝物・資源の高度利用Department of Biotechnology 「生物情報=DNA」と考えて、研究を行っています。DNAは細胞の中において、転写されRNAとなり、翻訳されてタンパク質になります(セントラルドグマ)。しかし、異なる生物種由来のDNAは一般的には、細胞内で機能しません。他方、生物進化の過程において、DNAは水平伝播によって異なる生物種間を移動しています。また、海水、河川、土壌などいかなる環境においても、細胞外にも多くの種類のDNAが存在しています。生物進化はゲノムDNAの変化(進化、多様化)によって導かれてきました。DNAにおける変化は、点突然変異だけではなく、遺伝情報の水平伝播によるダイナミックな変化が生物進化に大きな影響を与えてきました。このような背景により、本研究室では、化合物であるDNAがどのような条件のもと、生物情報として機能するかについて、真正面から取り組んでいます。応用生物情報学講座42

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