富山県立大学 研究室ガイドブック2023 看護学部
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Nursing Science and Practice図 3  乳児人形の頭部21リポート小児看護学講座准教授 寺井 孝弘小児看護学講座講師 高木 園美小児看護学講座講師小児看護学講座助教若瀬 淳子松本 美子現在、乳児への看護ケア技法を体験できるシミュレーション教育は既に行われています。しかし、現行のシミュレーション教育は教員が客観的に評価し、乳児側の主観的な評価を基準としたものはありません。そこで、今回開発するシミュレーション教育は、本学工学部との連携において、行ったケアやコミュニケーションのとり方を乳児人形側が受信したデータから可視化することで、自分の行ったケアのリフレクションを通してケア技法を獲得する教育を目指しています。本研究は、令和2年度までに、乳児人形の抱き方に対する乳児側からの見え方や感じ方を評価する機能を搭載したモデル人形を作成しました。そして令和3年度、モデル人形の評価実験により、シミュレーションに対する適合性や以下の改善点が明らかになりました。 1.人形の関節部位の可動性や素材の課題 2.実施したケア技法を評価する際のリフレクション機能 の課題これらの課題に対し、現在、形体的な乳児らしさの改善やリフレクション機能の改善を行っています。今後の展望として、このシミュレーション教育は、看護教育の一貫として小児看護学演習で技術の実践学習を行う場面や、看護師や保育の教育研修、また初めて子育てを行う母親の育児体験場面などでも教材として活用できると考えています。(*)(*)(*)(*)【ケア技法を評価するために、乳児人形に搭載した機能】研究分野小児看護学:乳児 コミュニケーション技法 シミュレーション教育研究内容私達の研究のポイント32小児看護分野のシミュレーション教育 教材の開発

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