富山県立大学 研究室ガイドブック2023 看護学部
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25リポートリポート母性看護学講座助教西村 香織母性看護学講座助教村上 利矢子健やか親子21では、全ての子どもが健やかに育つ社会を目指した取り組みが行われています。育児不安の軽減や虐待予防が課題であり、養育が困難になる母親を妊娠早期にスクリーニングする指標の開発を目指しています。臨床では、特定妊婦の判断指標には該当しない、看護者が何となく気になる気がかりな妊婦の存在が明らかとなっています。気がかりな妊婦は標準化された判断指標がなく、一律した支援に繋がっていません。研究Ⅰでは、気がかりな妊婦を抽出する看護者の気づきを明確化し、研究Ⅱでは地域と医療機関の看護者が活用できるスクリーニングツールの開発を目指します。支援が必要な妊婦を誰1人取り残さず看護に繋げたいと考えています。初めて我が子の育児を行う妊娠中のプレ父母が「赤ちゃんの泣き」を体験するプログラムの作成を目指し、赤ちゃんの泣く場面の動画を視聴した妊娠中の父母が抱く気持ちや、その話合いでおこる相互作用を研究しています。近年、核家族化・少子化に伴い我が子の出産までに乳幼児と接した経験のない親が増加しています。乳幼児と接した経験のない母親は、初めての育児に取り組む中で、赤ちゃんの泣きに対して困難感を強く抱きやすいことがわかっています。妊娠中から赤ちゃんの泣きを経験し、更に父母として共に育児を行う二人がその時に頂いた気持ちを理解しあっておくことが、父母が協力し育児を行うイキイキとした家族の姿に繋がると考えています。【 研究Ⅰ】 気がかりな妊婦を抽出する看護者の気づき:臨床判断モデル【 気がかりな妊婦の支援の方向性 】(*)【 研究Ⅱ】スクリーニングツールの開発39Nursing Science and Practice気がかりな妊婦のスクリーニングツールの開発40Nursing Science and Practice啼泣する児と関わる疑似育児体験プログラムの開発研究分野母性看護学:妊婦、気づき(*)、切れ目のない支援(*)研究内容私の研究のポイント研究分野母性看護学:母親支援 育児研究内容私の研究のポイント

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