富山県立大学 研究室ガイドブック2023 看護学部
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31リポートリポート地域看護学講座准教授    清水 暢子地域看護学講座講師    朝倉 理映認知機能の低下予防活動の効果を簡便に評価する方法を構築するために、高齢者サロンで介護予防教室に参加する高齢者を対象に近赤外分光法(NIRS)(*)を実施し、それが活動評価の指標として役立つか否かを分析しています。地域の高齢者が参加している、介護予防(*)教室では、運動や音楽、ダンス、パソコン教室やマージャンなど、多くの予防的介入が実施されていますが、実際にそれが効果を発揮しているのか明確ではありません。そこで、近赤外分光法(NIRS)を使用した効果測定方法を国内外の高齢者サロンへ行って測定、分析し、生活背景の違う様々な場所で、高齢者への認知機能(*)低下予防活動の評価方法の確立に努めています。私は行政保健師として実際に自分がジョブローテーション(*)を経験し、行政保健師のキャリア発達に効果的なジョブローテーションの体系化されたキャリアアップモデル構築を目指す着想を得ました。行政保健師はジョブローテーション経験を通して、新たな人とのつながりと広い視野を獲得し、最終的に人材育成や保健師活動の推進という役割拡大に至っており、ジョブローテーション経験は保健師のキャリア発達に有効であり、計画的なジョブローテーションを行っていく必要が示唆されました。今後は、行政保健師のキャリア発達に効果的なジョブローテーションを検討し、体系化して社会実装(*)できるように構築することを目指します。A.音楽と鳴子を使った運動介入A.Bの運動介入を、3ヶ月間、週1回60分、高齢者サロンで実施した結果、脳血流量と神経連絡通路の活性化に差がみられた。また、Aは有意な認知機能評価の改善もみられた。図 ジョブローテーション経験がもたらす行政保健師のキャリア発達のプロセスB.カウントのみの運動介入AB51Nursing Science and Practice近赤外分光法の認知症予防への応用に関する研究52Nursing Science and Practice保健師のキャリア発達に効果的なシステム構築研究分野地域看護学:公衆衛生看護学・精神保健・介護予防研究内容私の研究のポイント研究分野地域看護学:公衆衛生看護学,保健師,人材育成研究内容私の研究のポイント

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