Electrical and Electronic Engineering Electrical and Electronic EngineeringSSC 手作り観測装置が搭載された観測ロケットと担当学生(写真:JAXA提供)剱岳登山道を見守るために別山北峰に設置された検知局 電子機器のノイズ対策21リポートリポート電子通信システム工学講座教授 石坂 圭吾電子通信システム工学講座准教授三宅 壮聡地球や惑星周辺に広がる宇宙空間での電磁波環境を調査するために、観測ロケットや探査機に搭載する電波受信機の開発を行っています。また、搭載機器開発で得た技術を地上での無線システムに応用しています。観測ロケットや探査機に搭載する電波受信機を開発するため、アンテナ・受信機の設計、回路シミュレーション、試作、動作検証を実施することが可能です。さらに、観測ロケット実験を通じた宇宙環境観測という実践の現場を学生の教育に取り入れ、観測ロケット搭載機器を自ら設計・製作し、実際に観測を行うことができます。また、搭載機器の開発で得られた技術を地上での無線通信システム開発に応用し、人の位置情報やモノの状態を無線通信により検知可能にすることに関する研究を行っています。本研究室では、コンピュータシミュレーションを用いて、宇宙電磁環境の調査や電波観測装置の開発など、電波を利用した研究を行っています。電波に関する様々な問題に対して、コンピュータシミュレーションを利用して現象を再現し、電波を目に見える形で検証して問題解決を図ります。電離圏や宇宙空間、室内空間など特殊な環境下における電波伝搬シミュレーションを行っており、人工衛星搭載用電子機器の電磁ノイズシールド法 の研究やコンクリート内部検査システムの開発なども手掛けています。(*)学生が手作りした電離圏中の電場を観測する電場観測装置が、2022年8月に打ち上げられました。現在、電場観測装置を製作した学生が観測データの解析を進めており、国内外の学会で発表することになっています。また、登山者等の位置検知に関する研究においては、立山ガイド協会のご協力を得て、2023年9月に剱岳登山道での位置検知システムの実証試験を実施しました。人工衛星搭載の電子機器から発生する電磁ノイズをシミュレーションで分析し、最適なシールドを実現しました。EMC2627シミュレーションを用いた電波応用システム開発研究分野無線通信システム開発、飛翔体搭載用観測機器開発研究内容私の研究のポイント研究分野宇宙電波工学、コンピューターシミュレーション研究内容私の研究のポイント宇宙空間から地上までの領域における電波観測技術開発とその応用
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