富山県立大学 研究室ガイドブック2024 工学部
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Kocuria rhizophila 電子顕微鏡写真 (NITE NBRC) Product (E. coli) [mM] 15.4 24.2 35.8 18.6 18.2 171.6 Product (Kocuria) [mM ](36 hr) 88.3 97.6 246.5 138.1 24.0 198.9 configuration Absolute / ee (%) (S), 84.2 (S), 90.2 (S), 95.5 (S), 98.9 (S), 99.8 (S), 99.8 群の転写制御因子Tgrの同定 Substrate 1-Heptene 2-Methyl-1-hexene 6-Chloro-1-hexene 6-Bromo-1-hexene 5-Hexenenitrile Styrene ・生育速度が早く、高密度培養が可能・高い有機溶媒耐性・耐塩性⇒各種バイオプロセスの宿主としての利用が可能キチン資化依存的水素生産株の育種キチン分解能の付与超好熱菌Thermococcus kodakarensisの水素連続生産能力の比較は高い水素連続生産能力をもつ希釈率培養温度℃は解糖系と糖新生系の代謝制御に関わる転写制御因子微生物の環境適応機構の解明超好熱性アーキアの解糖系・糖新生系酵素・有機溶媒耐性菌で利用可能な遺伝子発現ツールの開発・バイオプロセスによるキラルエポキシ化合物生産超好熱菌を用いたキチンからのバイオ水素生産技術の開発有機溶媒耐性菌を利用した有用物質生産バイオプロセスの開発新規シャトルベクターを利用したキラル化合物生産 37リポート応用生物プロセス学講座教授 金井 保応用生物プロセス学講座講師 牧野 祥嗣応用生物プロセス学講座講師 戸田 弘私たちの研究室では、新しいバイオプロセスの研究開発やタンパク質の高機能化に必要な基盤技術を開発しています。1) 超好熱菌を用いた環境調和型バイオ水素生産技術を開発しています。2) 非可食性バイオマスの利用を念頭に、新規なキチンの分解・資化経路の探索を進めています。3) 超好熱菌の細胞工学的育種を進めるため、その環境適応機構の解明を進めています。4) がんや自己免疫疾患等のターゲット分子に結合する抗体代替タンパク質や低分子化抗体等の創成を行っています。5) リポソーム等の薬物担体とターゲティングタンパク質を組み合わせたDDSシステムの開発を行っています。6) 有機溶媒耐性菌を宿主とした有用化合物の合成プロセスを開発しています。7) メタゲノム からの有用酵素遺伝子の探索と各種光学活性アルコールやエポキシド合成への応用を進めています。「CO2排出量ゼロ」の社会を実現するためには、化石燃料に依存しないエネルギー生産法の確立が急務です。私たちは、熱水環境に生息する超好熱菌に高い水素生産能力があることを見出し、本菌を用いたセルロースやキチンなどの非可食性バイオマスから水素連続生産プロセスの開発を進めています。また、バイオプロセスによる医薬品や機能性素材の合成に向け、高度なタンパク質工学技術の開発とその利用により、機能改良型タンパク質や新規機能を示すタンパク質の創出を進めると共に、これらの新規タンパク質を効率よく生産する技術について開発しています。さらに、各種光学活性アルコールやエポキシドの合成を触媒する酵素遺伝子を、様々な微生物やメタゲノムから取得し、また取得した遺伝子の発現宿主として有機溶媒耐性菌を用いることで、従来よりも高効率なバイオプロセスの開発を目指しています。(*)研究分野酵素や微生物細胞の触媒機能を利用したバイオ燃料・医薬品・機能性素材などの有用物質を高効率で生産するバイオプロセスの研究開発研究内容私達の研究のポイント51 Biotechnology生体触媒反応を利用するバイオプロセス研究開発

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