39リポート生物有機化学講座教授 占部 大介生物有機化学講座准教授 岸本 崇生生物有機化学講座講師 深谷 圭介私たちは、天然に存在する重要な生物活性を有する分子(天然物)を研究対象として設定しています。構造解析、化学合成(全合成)および、天然物の構造をもとにした合理的な分子設計により、医農薬品の創製を目指します。また、地球温暖化防止のため、再生産可能な資源である木質バイオマス(セルロース、ヘミセルロース、リグニン)の成分分離法の開発や有用物質への変換を目指した研究を行っています。①天然物の全合成研究:薬のリード化合物となり得る重要な生物活性を持つ天然物やその類縁体を、独自の戦略に基づき化学合成します。計算化学を活用して反応機構の解析や合成中間体を設計します。②天然物の構造解析:分光学的手法では決定困難な新規天然物の分子構造を計算化学で決定します。微生物工学講座の五十嵐教授と共に研究しています。③木質バイオマスの有効利用:木質バイオマスの成分分離と有用ケミカルの生産のための技術を開発します。モノリグノールの脱水素重合などにより人工リグニンを合成し、リグニンの生成機構の解明や、機能・反応性の解明、有用物質への変換を目指します。④計算解析プログラムの開発:計算データの処理と解析を自動化するプログラム (ACCeL)を開発しています。研究分野天然物化学、有機合成化学、計算化学、木質バイオマス、リグニン化学、計算プログラム開発研究内容私達の研究のポイント①天然物の全合成研究③木質バイオマスの有効利用53 Biotechnology計算化学と有機合成を基盤とした天然物の構造解析と合成②天然物の構造解析④計算解析プログラムの開発
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