Pharmaceutical Engineering独創性1 ガス透過性多孔質金型:Journal of Photopolymer Science and Technology 36 2023 83 and 36 2023 277, Gels 8 2022 785、Appl. Phys. Express 13 2020 106506、 Appl. Phys. Express 15 2022 046502、特許6703253独創性2 水溶性レジスト:Coatings 13 2023 2038, Appl. Phys. Express 11 2018 086501、Polym. Chem. 13 2022 736、特願2022- 155407、特願2021-5875544リポートリポート製薬化学工学講座教授村上 達也製薬化学工学講座教授竹井 敏私たちの研究室では、HDLと呼ばれる天然の生体ナノ材料を元にして点眼剤を設計・作製しています。生化学、薬剤学、光化学、細胞生物学の知識を駆使して研究しています。老化した網膜を若返らせること、視力を回復させることが目標です。HDLは血中に存在します。このHDLを試験管内で改変し、眼表面という異所に投与(点眼)すると、目に良い作用を示すことを発見しました。さらにこの改変体に薬物を搭載させて点眼すると、その作用は増強されます(特許取得済み)。つまり私たちの開発したHDL改変体は、目の健康を保つための点眼剤としてだけでなく、薬物吸収を促進するドラッグキャリアとしても働くのです。最近では、太陽電池材料で用いられる色素と組み合わせて、失明治療の研究も行っています。京大院医・工、秋田大院医、長崎大院工、バーゼル大薬と共同で、これらの点眼剤の実用化を目指しています。新製品開発に貢献すべく、次に示す機能性微細加工材料とナノ加工法を研究しています。①高浸透性自己溶解型超微細マイクロニードル、②食品鮮度・腐敗センサ、③抗菌・殺菌性機能プラスチック・フィルム、④ガス透過性金型と射出成形技術を用いたナノマイクロ加工、及び⑤有機溶媒不要の水溶性レジストと環境配慮ナノ加工産業界から要望のある新製品の商業化を目的として、国内外の化学・装置・電気メーカとの協業体制を構築し、民間企業で研究開発を12年間続けてきました。 シンガポール、ベルギー、マレーシア、及び米国との国際交流・共同研究体制・駐在経験を活用し、大型プロジェクトの開発支援や海外での製品・実需化の経験により、EUVやナノ加工法を工夫して、地域企業の課題解決と高付加価値新製品の創出に加速しています。世界に通じる工学人を育てるため、学生に国際会議での発表を積極的に勧めています。旅費支援によって充実した研究ができ、世界の研究者に英語発表することで、大きく成長する機会となっています。指導学生は大手人気企業への内定を得ています。また、民間企業での開発実績による社会人博士号の取得を支援できます。5859Pharmaceutical Engineeringナノ加工・生物模倣によるライフサイエンス・ヘルスケア機能材料研究分野生物化学、薬物送達学研究内容私の研究のポイント研究分野ガス透過性多孔質金型、水溶性レジスト、EUVリソグラフィ、ナノインプリント研究内容私の研究のポイント薬物送達システムの開発
元のページ ../index.html#46