富山県立大学 研究室ガイドブック2024 工学部
50/102

エピゲノム修飾による制御性T細胞(Treg細胞)誘導と腸管免疫恒常性維持Pharmaceutical Engineering48リポートリポートバイオ医薬品工学講座准教授古澤 之裕バイオ医薬品工学講座准教授安田 佳織疾患の治療法の確立を目的として、生体の恒常性維持機構に関する分子細胞生物的な研究を行っています。DNAメチル化およびヒストン化学修飾に代表される「エピゲノム修飾」は、発生や細胞分化における遺伝子発現調節機構として知られています。エピゲノムの異常が慢性炎症やがん等の疾患に関与する事から、人為的なエピゲノム修飾のコントロールによる治療法の開発が模索されています。現在は、次世代シークエンサーを用いた網羅的遺伝子解析手法を主体として、エピゲノム修飾による恒常性維持機構を明らかにすべく研究を行っています。本研究を通じて、疾患に対する治療技術確立のための分子基盤を構築したいと考えています。骨粗鬆症やがん、アルツハイマー病は、近年増加している疾病です。ビタミンD類など、これら疾病の予防や治療が期待される候補化合物を探索し、その安全性や代謝の評価、生理作用メカニズムの解明に取り組みます。培養細胞や疾患モデル動物、酵素発現系を用いて、候補化合物のヒト体内での生理作用や代謝、毒性を予測するとともに、生理作用メカニズムの解明を目指します。変異を導入したタンパク質を利用して遺伝子変異に基づく薬の生理作用、代謝、毒性の個人差を評価し、個々に応じた薬の開発に貢献します。医薬品や食品成分の代謝物 から有用な化合物を探索し、予防医療に貢献します。(*)66Pharmaceutical Engineeringエピゲノム修飾による生体恒常性維持機構の解明67医薬品や食品成分の生理作用・代謝・毒性予測研究分野分子細胞生物学、生物情報学、免疫学研究内容私の研究のポイント研究分野薬物代謝学、細胞工学、生化学、タンパク質工学研究内容私の研究のポイント

元のページ  ../index.html#50

このブックを見る