富山県立大学 研究室ガイドブック2024 工学部
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受信機図1. クイズシナリオで用いられたロボット図2. 仮想空間内で他者との距離感を保ちながら移動するシチュエーションで用いられたロボットRxとTxの木々の高さを確認1) 魚眼画像を作る送信機Sky View Factor(SVF) は(*)特定の場所で見える空の量の比率です。図3. 現実空間を移動する1.4mの自律移動ロボットのデザイン2) SVFの計算・NASA GEDI 3D レーザー  データから人間が形成する暗黙的な規範に適応するロボットの意思決定モデルを提案し、そのモデルを現実空間や仮想空間において評価しています。具体的には、人間とロボットの集団が明確な正解のないクイズを回答するシチュエーションにおいて、暗黙的な規範の形成についての調査を実施しています(図1)。また、人間とロボットが共存する空間内で他者との距離感を保ちながら移動可能な自律移動ロボットの開発とその評価に取組んでいます(図2、図3)。・山林内の上空の開口率計算樹木による電波障害の予測モデルを提案・実証71リポートリポート知能情報学講座助教Myagmardulam Bilguunmaa(ミャグマルドラム ビルグウンマ)知能情報学講座助教布施 陽太郎電動航空機、自動車、ロボットの遠隔操作や自動運転に必須の通信の安全性を確保するために、電波が周囲の地形や障害物でどのように減衰するかを予測しています。移動体に応用するために高速の解析が必要なため、独自の予測モデルによるAI解析を用いています。[独自モデルによるAI解析] 電動航空機、自動車などを自動運転するためには周辺環境に応じた複雑な解析が必要になります。私はこれに対し新たな予測モデルを提案し、AIを組み合わせた解析を行い、正確性を向上しています。[フォトグラメトリ技術] NASA GEDI 3D レーザー データや、全方位カメラによる撮影データを元に、3次元モデルを構築し、これを用いて電波伝搬を解析します。[農林業DX、モビリティDX] 森林などの3Dモデルとその解析を通じて、農林業のDX化を推進します。また、ドローンや自動運転車などのモビリティのDX化を推進します。地域の企業の方との連携や国際連携も積極的に推進します。人とロボットの共存社会の実現を目指し、人や社会が受容可能なパートナーとしてのロボットの在り方を探求しています。工学や情報科学だけでなく、心理学や社会科学等の知見も取入れて学際的に研究に取組んでいます。道具ではなく、人間社会や集団の自律したメンバーとして、人々が受容可能な形で振舞うロボットを実現する要素を探索する点がポイントです。現在は主に、集団で共有される暗黙的な規範(ルール)を推察し、それに従って振舞うロボットを研究しています。規範は集団や社会を維持する基礎であり、ロボットが暗黙的な規範に基づいて振舞うことが人々の受容の基での人ロボット共存社会の実現に貢献すると考え研究に取り組んでいます。(*)108Data Scienceドローン及び自動運転車を安全に運行するためのAIデータ解析109Data Science人とロボットの共存に向けたエージェントデザイン研究分野電動航空機・ロボットの通信技術、フォトグラメトリ技術、AIビックデータ解析研究内容私の研究のポイント研究分野ヒューマンエージェントインタラクション研究内容私の研究のポイント

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