富山県立大学 研究室ガイドブック2024 工学部
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計測標準にトレーサブルな三次元精密計測や計測機の自律校正、位置決め制御技術に関する研究に取り組んでいます。また、表面科学や光学を応用した高感度・高分解能なセンサや測定機システムの開発に取り組み、複雑形状の三次元測定やナノメートル計測精度保証に取り組んでいます。私の研究のポイント当研究室ではマイクロ・ナノ精度が要求される工業製品の寸法や形状、幾何公差の精密計測に取り組み、マイクロ三次元測定機(micro-CMM)や光学式精密形状測定システムの開発を行っています。三次元複雑形状や手仕上げ面表面微細の三次元測定を実現し、生産加工技術の高精度化や緻密化、ものづくり技術の技能伝承等に活用しています。また、計測標準にトレーサブルな精密三次元測定の確立を目指し、測定不確かさに基づく測定機自体の高精度化に関する研究にも取り組んでいます。スポーツ動作のような複雑な運動はどのように実現されるのでしょうか。無意識で身体は動き、勝手に協調するはずです。この協調性に着目し、それを評価する手法および、獲得するためのデバイスを開発しています。モーションキャプチャシステムを用い、精緻にヒトや道具の3次元位置座標を計測し、動作を解析します。これまでに、サッカーのシュート動作や、野球のピッチング、ゴルフスイング、ダンス動作など様々な動作を計測・解析してきました。今後は、各動作の協調性を評価することに加え、それらの動作を改善するために、音、振動、視覚などの感覚情報を介して、運動改善につながる情報をフィードバックするデバイスを開発していきます。86リポートリポート精密工学講座准教授 伊東 聡精密工学講座講師 松本 賢太μm表面形状当研究室で開発した光学式表面形状計測システムによるきさげ加工面表面形状の精密計測ものづくり(生産加工)分野では、加工条件の定量化が困難なため、技能者の経験やノウハウ(暗黙知)に依存した工程があります。本研究室では、国家標準にトレーサブルな計測を応用し、熟練技能の定量化や加工現象の解明に取り組み、技能伝承のデジタル化への応用を試みています。顕微鏡画像129 Intelligent Robotics生産加工学のための知的ナノメトロロジーと三次元精密計測の開発130 Intelligent Roboticsヒト・道具の解析と運動教示デバイスの開発研究分野精密工学、メトロロジー、生産加工学、光応用計測、ナノ計測、三次元計測、不確かさ研究内容研究分野バイオメカニクス、ロボティクス、センサ工学、スポーツ科学研究内容私の研究のポイント

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