富山県立大学 研究室ガイドブック2024 工学部
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表面プラズモン共鳴(電子の振動)細胞がセンサの上に接着。センサの幅は80µm。3時間後、細胞の収縮力により、センサは折れ曲がった。計測された力は約300nN。急変を察知して自動排水、救急通報87リポートリポート知的電子デバイス講座教授 松本 公久知的電子デバイス講座 准教授塚越 拓哉稲のもみ殻を原材料とし、蛍光する半導体ナノマテリアル(シリコンナノ結晶)を作製し、その発光特性を評価しています。将来的には電流によりシリコンナノ結晶を発光させ、もみ殻由来発光ダイオード(LED)の作製を目指しています。シリコンは半導体として最も利用されている材料であり、ナノメートルサイズにすることによって発光することが知られています。本研究室では、稲のもみ殻に本来備わるナノバイオストラクチャーに着目し、特別なダウンサイジングプロセス無しで、ナノメートルサイズのシリコン微結晶を作製し、その光物性評価に取り組んでいます。シリコンナノ結晶の蛍光コロイド(溶液分散)や電界発光を試み、将来的には、もみ殻由来のバイオラベル(蛍光標識材料)や発光ダイオード(LED) の作製を目指しています。MEMS プロセスと微小領域における光・電子のふるまいを利用して、力や化学量を超高感度にセンシングします。計測結果や環境に応じ、自ら考え、計測対象にアプローチする、自律型センシングロボットをめざします。力や化学量を定量化するセンシング技術が発達してきました。センシングシステムを小型化することでロボットに実装したり、刺激を与えながらセンシングしたりすることで、今まで得られなかった情報・知見を得ることができます。料理の味や細胞の力を計測するだけでなく、味とは何か?細胞が力を発する意義は?など、計測結果の解釈も重視します。(*)(*)稲のもみ殻細胞1個の力が測れる超高感度力センサもみ殻由来シリコンナノ結晶コロイド。(a)蛍光灯下では透明な液体であることがわかります。(b)青色(405nm)のレーザーを照射すると、その部分だけシリコンナノ結晶の赤色の発光を示しています。ロボットに実装する味覚センサ浴槽内での健康モニタリング(*)131 Intelligent Robotics農業廃棄物を原材料とした、蛍光半導体ナノマテリアルの作製と評価132 Intelligent Robotics知的センシングシステム研究分野シリコンナノ結晶、光物性、半導体工学研究内容私の研究のポイント研究分野知能機械情報学 、細胞工学、プラズモニクス研究内容私の研究のポイント

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