富山県立大学 研究室ガイドブック2024 看護学部
17/42

15リポートリポート成人看護学(慢性期)講座講師    濵野 初恵成人看護学(慢性期)講座助教    大松 尚登糖尿病合併症に伴う下肢切断は生命予後やQOLに影響を及ぼすため、発症予防と早期介入が重要です。そのため、糖尿病足病変(*)患者のケアを担う看護師への実践力強化に向けた教材開発とその効果について研究しています。これまで行ってきた研究では、複雑かつ多様化している糖尿病患者の足病変に対応していくには、従来の教育プログラムに加え、歩行や歩容といった運動学的視点を捉えたアセスメントや多職種による介入が重要であることを明らかにしました。これらの視点と自身の糖尿病看護認定看護師としての臨床経験を踏まえ、看護師が主体的に学べるフットケア教材を開発し、看護実践力の向上を目指します。抗がん薬の投与によりベッドサイドなどの環境表面が抗がん薬に汚染され、人体に有害な影響を与えることがあります。環境表面のどの部位をどのように清掃すれば効果的に汚染を除去できるのか、研究を進めています。抗がん薬には治療効果とともに発がん性や催奇形性などがあるため、医療従事者や患者さんのご家族など、治療を受ける患者さん以外への曝露を避ける必要があります。ベッドサイドなど抗がん薬を投与する環境の清掃法については、界面活性剤を使用するようガイドラインに記載されていますが、具体的な方法までは示されていません。効果的な清掃法を明らかにすることで、より安全・安心な療養環境の構築に繋げたいと考えています。20Nursing Science and Practice看護実践力を高める糖尿病フットケア教材の開発21Nursing Science and Practice曝露予防を目的とした適切な環境清掃法の探索研究分野成人看護学:糖尿病看護・現任教育・教材開発  研究内容私の研究のポイント研究分野成人看護学:がん化学療法看護、抗がん薬の曝露(*)研究内容私の研究のポイントより安全・安心な療養環境へ

元のページ  ../index.html#17

このブックを見る