i0環境・社会基盤工学科 egnahcnxotodnE度濃ンシキトドンエ(*)地下水中エンドトキシンへの有機物の影響25環境工学講座教授 渡辺 幸一環境工学講座教授 黒田 啓介60NaN3 avgHA avgリポートリポート上図は、地震などの環境変動による地下水水質への影響を調べるため、地下水を様々な条件で培養し、バクテリアから産生されるエンドトキシン濃度の変化を観察したものです。地下水に何も添加しない場合と比べ、地下水にグルコースを添加するとエンドトキシンが大きく増加した一方、土壌にもともと含まれる有機物の一つであるフミン酸を添加してもエンドトキシンはあまり増加しませんでした。このことから、生活排水などに含まれる分解しやすい有機物が地下水に加わるとエンドトキシンが増加しやすいことがわかります。ヘリコプターを利用した上空大気観測の様子10000%1000%立山における積雪断面観測(上)と霧水採取(下)の様子100%10%2040経過日数Time (days)Native avgGlucose avg北陸地方には多量の越境汚染物質や黄砂粒子が輸送され、自然環境への影響が懸念されています。また、桜島などの火山噴煙由来物質も輸送されていることがわかってきました。これらによる環境影響を評価するため、山岳域やヘリコプターを利用した観測研究を行っています。立山などの山岳域や小矢部市の山間部などにおいて、大気汚染物質・微粒子の観測、霧水・降水の採取・化学分析、積雪・渓流水の観測などを行っています。また、ヘリコプターを利用した新しい上空大気観測や、越境汚染物質、黄砂粒子や火山噴煙由来物質による生態影響についても検討を行っています。上空での光化学オキシダント物質や火山ガスなどについての新しい知見を報告しています。さらに、バイオエアロゾルについても観測的研究を進めています。気候変動の影響が顕在化し、また災害が頻発する中、水システムの強靭性を高めることが重要です。私達の研究室では、気候変動や災害などの環境変動が水環境や水システムへ及ぼす影響を調べています。河川では洪水や土砂崩れにより底泥が移動し、また地上から土砂が流入します。地下水においては、地震等により帯水層中に有機物が増加する可能性があります。これらの変化は河川や地下水の酸化還元状態や微生物相を変え、重金属類やエンドトキシン などの増加を招く可能性があります。このような災害に伴う水環境の変化と水システムへの影響について現地調査や室内実験により解明を進めています。研究分野大気物理化学、雪氷化学研究内容私の研究のポイント研究分野水環境工学、上下水道、水システム工学研究内容私の研究のポイント30 Environmental and Civil Engineering大陸起源物質や火山噴煙の動態と環境影響評価31 Environmental and Civil Engineering環境変化が水環境汚染や水システムに及ぼす影響
元のページ ../index.html#27