教養教育センター 71 Liberal Arts and Sciences72 Liberal Arts and Sciences(右):浄瑠璃「仮名手本忠臣蔵」を江戸時代の日本人が中国語(白話小説)に翻訳したもの(『日本忠臣庫』)。 (左):中国で出版された道徳の教科書『陰隲録(いんしつろく)』を江戸時代の52講師 瀬戸 麗ニュージーランドやイギリスの学校や市民団体の取り組みを調査して、日本との比較研究もしています。教授 川上 陽介 林梅村『流沙の記憶をさぐる ― シ ル ク ロ ー ド と 中国古代文明』 の翻訳をしました。リポートリポート授業風景子どもたちが描いた自画像日本人が翻訳したもの(『和語陰隲録』)。外国にルーツをもつ子ども、障がいをもつ子ども、貧困世帯で育つ子どもの学校経験や居場所づくりに焦点をあてながら、現代の教育課題と今後の可能性について研究しています。日本は現在、比較的均質な社会から、移民人口の多い社会へと移行する時期にあります。社会経済的な格差も拡大しつつあります。私は、教育制度の中で能力主義や差別がどのようにあらわれているのかを明らかにしています。教育政策の分析のほか、教育現場での参与観察やマイノリティの子ども、かれらを取りまく家族、教師、地域の支援者へのインタビューを行い、教育支援の実践につながることを目指しています。江戸時代の日本人は、人間として大切にすべきものは何かという思想を実にさまざまな形で表現しています。私の研究目的は、そのような江戸時代の精神基盤にもとづいて、文学テキストを正確に読み解くことにあります。江戸時代の日本文学作品を研究しています。文学作品の「ことば」を正確に理解するためには、その「ことば」が担っている重層的な文化的背景を知らなければなりません。十八世紀の日本人にとって最新のポップカルチャーであった中国白話文学の役割にも留意しつつ、洒落本、談義本、読本、滑稽本、笑話集などの作品を読み、江戸時代の「ことば」を正確に理解し、味わうことを目指しています。研究分野教育社会学、異文化間教育学研究内容私の研究のポイント研究分野日本近世文学、中国白話文学研究内容私の研究のポイント外国にルーツをもつ子どもの教育における課題と可能性近世における日中比較文学
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