教養教育センター (*)物質構造を反映した相互作用を第一原理的に ( 実験の入力なしに )評価し、コンピューターを用いた数値計算により超伝導や多極子状態を計算します現象をミクロに解明し、新奇現象/機構の予測/提案や新物質の探索を行います自然現象に学びつつ、未来のテクノロジーに繋がる新技術の卵を探索します●超伝導=電子対を作って巨視的に凝縮 (電気抵抗ゼロや完全反磁性を示す)●多極子秩序=結晶中の異方的電荷87 Liberal Arts and Sciences88 Liberal Arts and Sciences対称モノイダル圏とよばれる、交換法則を満たす積を持つ圏 に対しては、代数的 K 理論の一般的な性質もわかってきました。では気になるのは交換可能ではない積を持つ、モノイダル圏とよばれる圏に対してのふるまいです。最近は、様々な場面で登場する量子群、数学的には Hopf 代数とよばれる環上の加群のなす圏がモノイダル圏になることから、その代数的 K 理論を考えています。60准教授 山田 武見講師 小原 まり子リポート(=多極子)が向きを揃えて整列リポート強く相互作用する電子系(強相関電子系)では、通常の固体物質と異なる興味深い現象(高温超伝導、多極子秩序)を示します。本研究室ではこうした多体協同現象の理論的解明と新奇物理現象の予測・探索を行います。これまで、元素や結晶構造のみから物質の電子状態を計算可能とする第一原理計算を、強相関電子系に適用するために発展させた手法により、それまで困難だった強相関物理現象の解明に取り組んできました(高温超伝導機構の提案、多極子間相互作用の導出)。今後は手法を更に発展させることで、より精密な理論的記述を行い、実験との高度な比較を通して、新奇物性の予測・探索とその応用を目指していきます。数学ではものの形をとらえるため、局所的に座標を与えた空間である多様体を構成し、性質を調べることがあります。しかし多様体自体が大きな空間になったり、一度に多くの多様体を扱う場合は、各多様体に適切な量を対応させて、その性質を調べます。代数的 K 理論とは、多様体に付随する不変量の一種です。代数的 K 理論を可換環の場合、または非可換環の場合に計算したり、様々な状況において、どの様な性質を持つのか調べる研究をしています。さらに、多様体の不変量には、代数的 K 理論の他に、コホモロジーと呼ばれるものもあります。多様体の他の不変量と代数的 K 理論は、どのように関係しているのかも調べています。研究分野物性理論、強相関電子系、第一原理計算研究内容私の研究のポイント研究分野代数幾何学・トポス・不変量・代数的K理論研究内容私の研究のポイント“強相関電子系の非自明な物理現象”強相関電子系における新奇物理現象の理論的解明と物性予測・新物質探索代数多様体に付随する不変量の性質とその応用
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