富山県立大学 研究室ガイドブック2025 工学部・情報工学部
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データサイエンス学科交通事故発生地点データ交通事故の特徴を階層関係で可視化107 Data Science108Data Science71交通事故調査データリポートリポート冠動脈CT検査からは冠動脈(*)の狭窄の状態を観察することができます。狭窄の病態は様々であり、特に脂質性に富むプラーク(*)の狭窄は破綻のリスクが高く、破綻すると急性心筋梗塞(*)を引き起こします。特にAIにより脂質性プラークを早期に検出することを目指しています。冠動脈造影検査はX線撮影を高速に連続して行うことで動画として診断に使われています。心臓は撮影中も常に動いていますので、冠動脈に不鋭が生じます。この不鋭が診断に影響を与えるため、AIを使って除去する試みを行っています。糖尿病には1型や2型などがありますが、特に1型糖尿病(*)では膵臓が委縮することが知られています。この膵萎縮を早期に検出し、1型糖尿病の診断や治療に役立てるため、腹部超音波画像から膵臓の体積を自動算出するAIを開発しています。知能情報学講座教授 本吉 達郎知能情報学講座准教授 長谷川 晃人の学び・習熟支援を主な対象として研究を進めています。人や社会における潜在的なニーズ、起因事項をデータ分析によって把握し、教育分野や医療福祉分野で活用するユーザフレンドリーなインタフェースの開発につなげてゆきます。形式概念分析などの定性的情報理論を適用して、システムや環境から得られる情報を対象としたデータ分析を取り入れています。とくに学習データや交通関連データに注目し、関係者や専門家の知を可視化する手法の構築に取り組んでいます。分析から明らかになった、これまで顕在化しにくかった情報を考慮した、障がい者や子どもに優しいインタフェースの実現を目指しています。画像診断の質の向上のための画像解析や画像診断の効率化のための画像処理法について研究しています。対象疾患は虚血性心疾患(*)や糖尿病など様々で、特に画像解析の結果から早期診断や発症予測を目指しています。画像解析では、主に単純 X 線(*)画像や CT(*)画像における病変の検出能指標を導入し、新しい撮像技術において画像診断に最適な画質と被ばく線量について研究しています。画像処理では、膨大な医療画像から迅速に異常を検出する人工知能(AI)の開発をしています。さらに、生成 AI(*)を使って診断結果をレポートに自動的にまとめるシステムの開発も目指しています。また、生成 AI 技術が病気の進行を正しく予測できないかについても調べています。視覚障がい者の学びを考慮したタンジブルなプログラミングツールや視力低下糖尿病患者用問診インタフェースを開発しています。視覚情報に依存しないインタラクションを採りいれることで晴眼者にも使いやすいインタフェースを実現します。学習プロセスや交通関連データに潜む、属人的に見つけられてきたルールを形式概念分析を用いて可視化し、統計分析に活用する方法を構築します。研究分野ヒューマンインタフェース・インタラクション、科学教育・教育工学研究内容私の研究のポイント研究分野画像解析、医用画像情報学、人工知能、放射線科学研究内容私の研究のポイント学び・習熟を支援するシステムの開発と評価人工知能による医療画像診断支援システムの開発

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