25Nursing Science and Practice26Nursing Science and Practice研究分野老年看護学:長期ケア施設・キャリア支援研究内容私の研究のポイント研究分野老年看護:前立腺がん・QOL・排尿ケア研究内容私の研究のポイント17老年看護学講座准教授 伊藤 裕佳老年看護学講座講師 川口 寛介リポートリポート看護管理者へのインタビューでは、介護職を専門職として尊重する様子が聞かれました前立腺がんの手術後は尿漏れに伴いQOLが著しく低下します。手術後に自信の高い患者はそうでない患者に比べQOLが高いことがわかりました。がんになっても自分に自信を持って生きることが大切だと考えます。患者の自信を高める体験や行動について分析を行っています。看護管理者や介護職の両方のインタビューから質的に分析しました介護職の多様な教育背景を考慮した研修が行われていました高齢者が利用する長期ケア施設で働く看護職と介護職は、サービス提供において重要な役割を果たします。長期ケア施設の看護職や介護職がやりがいをもって成長できるようなキャリア支援について研究しています。長期ケア施設で働く看護職の多くが病院での経験を経ていることから、就職後の教育的支援や成長過程について明確に示されていない現状があります。また介護職では、その人材育成を看護職が担っていることがあります。そこで、長期ケア施設の看護職の成長について調査し、さらに看護職による介護職のキャリア支援の実践を調査しました。今後は、長期ケア施設における看護職・介護職へのキャリア支援プログラムの開発を目指します。前立腺がんと診断され手術療法を受ける患者のQOLについて研究しています。がんの診断から治療中、治療後も患者自身ががんととも自分らしく生きられるような看護支援の開発に取り組んでいます。前立腺がんは男性の部位別がん罹患数で1位です。前立腺がん手術の多くで手術支援ロボットが使用されています。しかし、手術後は尿漏れや性機能障害を生じることが多く、QOLの低下が課題です。そのため、QOLの推移や患者の体験を理解するために手術前から手術後までの追跡調査やインタビュー調査等を行っています。現在は患者の持つ自信に着目しています。患者の身体面・精神面・社会面から働きかけQOLを高める看護を目指します。長期ケア施設(*)における看護職・介護職へのキャリア支援前立腺がん患者のQOL(*)を高める看護
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