005SAPPORO MEDICAL UNIVERSITY LEAP 2026 札幌医科大学は、2025年に創基80周年(開学75周年)を迎えました。1945年創立の北海道立女子医学専門学校を前身とし、戦後初の新制医科大学としてスタートした札幌医科大学は、80年の歴史を経て、今や医学部、保健医療学部、専攻科を擁する医療系総合大学として発展しています。 そして今、札幌医科大学は、この先に望む100周年に向けて、新たな歩みを始めています。2022年には新キャンパスが完成し、学修環境や研究・診療環境が各段に向上しており、その中で先進的かつユニークな教育・研究・診療活動が展開されています。 まず教育面では、国公立大学としては初となる「スポーツ医学講座」を医学部に新設しました。スポーツ医学、健康医学の卒前・卒後教育に力をいれるとともに、日本代表選手などのトップアスリートの医学サポートを行います。一方、地域医療マインド、チーム医療マインドを醸成するために、医学部・保健医療学部学生による地域医療合同セミナーを低学年から実施します。 研究面では、世界初となる自己骨髄間葉系幹細胞を用いた神経再生医療を実現し、これまで治療不可能とされてきた脊髄損傷患者さんの回復に大きく貢献しています。また、免疫病理学的研究により、がんワクチンの開発に取り組んでいます。基礎・臨床医学講座のいずれにおいても国際的トップジャーナルに論文が次々と掲載されています。 附属病院における臨床では、内科系・外科系ともに最高レベルの医療を提供しています。がん・ゲノム医療、手術支援ロボット・内視鏡を用いた低侵襲手術、災害・救急医療など、多くの分野において先端的医療を展開し、良好な治療成績をあげています。 アフターコロナの世界において、国際交流事業の展開にも力を入れています。本学は、5か国(米国、カナダ、韓国、中国、フィンランド)の8大学・団体との国際交流協定を締結しており、学生や研究者の相互訪問・留学を通して、国際感覚を有する医療人の育成を目指しています。今後はさらに交流地域・大学を増やしていく予定です。 本学の建学の精神は、「進取の精神と自由闊達な気風」「医学・医療の攻究と地域医療への貢献」です。自由で伸び伸びとした学修環境のもと、コミュニケーションマークのコンセプト「世界に羽ばたく札医のつばさ」の通り、意欲的で優れた医療人を輩出し、道民医療に貢献していきます。 この「LEAP」を通して、札幌医科大学の「今」を知り、興味を持っていただければ幸いです。そして、近い将来に一緒に学び、仕事ができることを願っています。創基80周年、その先の100周年に向けて札幌医科大学は、人々の命と健康を守り、世界に羽ばたく医療人を育てます。
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