滋賀医科大学 大学案内 2023
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│在│学│生│の│声│8 県内の診療所から紹介された患者さんの自宅を継続的に訪問することで、心理面、経済面、家族社会背景など、その患者さんをとりまく状況を幅広く捉えながらケアを行う「全人的医療」について学ぶ科目です。 近年、医療が細分化・高度化したことにより、患者さんを一人の人間として診ることを忘れがちであるという問題が指摘されています。入学後の早期の段階において、医師が真に求められているものは何かを患者さんやそのご家族から直接学ばさせていただくことで、全人的医療について考える良い機会になっています。PICK UP!写真掲載には患者さんの同意をいただいております。VOICE詳細については各学生募集要項を参照してください。 一般選抜に「地域医療枠」を、学校推薦型選抜に「地元医療枠」をそれぞれ設け、地域医療に強い意欲を持つ学生を募集しています。この制度では、卒業後一定期間の地域医療等への従事を条件とする滋賀県による奨学金の貸与を受けることができます。 本学では、滋賀県医師キャリアサポートセンターと連携し、専門医を保有しながら滋賀県で働く医師を養成することに加え、総合診療医を目指し、地域医療を牽引してくれるリーダーの育成も目標にしています。「地域医療枠」と「地元医療枠」で入学した学生は「地域医療重点コース」に在籍します。行政機関や本学の地域医療教育研究拠点における早期からの教育研修、滋賀県医療人育成協力機構と連携した様々な課外活動への参加など、滋賀県の医療を理解してもらうためのプログラムを受講することができます。 全人的医療体験学習は、本来なら在宅患者訪問による実習のはずでしたが、コロナ禍ということもあり、オンラインでのインタビュー実習となりました。医学生という立場で患者さんとお話することははじめての経験でしたが、その中で患者さんとのコミュニケーション方法を学ぶことができたと感じます。患者さんが普段の生活のちょっとした不安や疑問を話してくださったことは印象的でしたし、精神や社会的立場などを含めた総合的な側面から患者さんを知ろうとすることの重要性を学びました。このような機会で学んだ経験は将来、医師として全人的医療を提供するために役に立つと思います。全人的医療体験学習地域とともに行う全人的医療教育地域枠・地域医療重点コース患者さんとの話し合いを通した全人的医療の学び医学科 第2学年 西田 篤史私立関西大倉高等学校出身

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