[会社員と何が違うのか]いう人生7若手教員の落とし穴学校には、いろんな子どもや親たちがいます。予想もしない突発的な行動、意表を突く言動に面食らうことも少なくありません。よく言えば多様な物の見方、場合によっては無茶苦茶な要求に、うまく対応していかなければならないのがこの職業です。しかし、優等生の人生を歩んできた人ほど、教師の仕事を理想的にとらえてしまいがちで、生身の人間関係がうまくさばけず、理想と現実とのギャップに深い挫折感を味わうことが多いものです。仕事にとけこめず、一人悩んで孤立感におちいることもしばしばでしょう。ちょっとのトラブルで対人恐怖症になり、子どもや保護者を恐れたり、憎らしく思ったりすることもあり、そのストレスで教職を辞めてしまう人も少なくありません。要するに、教師という職業は、他者と上手にかかわっていく能力なくしてはつとまらないということです。コミュニケーション能力といってもよいでしょう。大学時代から、勉学だけでなくさまざまな体験をとおして、多くのことを学ぶ必要があります。子どもや身障者へのボランティアやサークル活動、またアルバイトなどを積極的にすることで、柔軟な対応能力をつちかってほしいと思います。まずは身近な人とのかかわりを積極的に行ってみましょう。特に子どもとかかわるボランティアには、進んで行くべきです。「子どものことならおまかせ」と、胸を張れるくらいの気持ちを持ってこの大学を巣立ってほしいものです。高く安定した給与小・中学校の教員は、一般の公務員よりも高い給料をもらっているのを知っているでしょうか。これは、「学校教育の水準の維持向上
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