滋賀大学 教育学部
9/36

9を乗り回す教師もおり、ブランド好きの教師もいます。長期休みにぶらぶらしたりしていると、「月給泥棒」と揶揄されることもあります。いずれにせよ、このような優遇は裏を返せば教師に付託された責任の重さをも意味します。教師の人生ストーリー仮に23 歳の新規採用から定年退職の60 歳まで勤務したとすると、37 年間の教師人生です。その37 年間も人それぞれで, 生涯一教諭として担任をつとめ上げる人もいれば、40歳前後で教育委員会の行政職を経験し、教頭、校長となって学校経営にあたる人もいます。担任として過ごしたいと希望しても、学校の事情などで主任をしなければならないこともあります。校種や地域によってまちまちですが、一般的には、校長になるまでには次のようなプロセスをたどります。教員生活スタート、担任→学年主任・研究主任・生徒指導主事→ 教務主任→ 教頭→ 校長。管理職の場合は、40代後半から50代前半で教頭、50代後半で校長となるのが一般的です。しかし、だれでも教頭や校長になるわけではなく、推薦を受け管理職試験に合格しなければなりません。また、教諭を続けるにしても、経験年数に応じてさまざまな研修を受けることが義務づけられています。さらに平成21年から、10年ごとに教員免許更新講習が導入され、教員の資質向上が図られます。現職のまま大学院で学び修士の学位を得るとともに、専修免許状を取得する教員もおり、このような教員は、地域で指導的な立場につくことが期待されます。このように、教師の人生といってもその中身はさまざまです。君がどういう人生の設計図を描くかによって、その軌跡は変わってゆくのです。

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る