滋賀大学 データサイエンス学部
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COLLABORATION PROJECTSデータ加工技術についての教材を共同開発。2017年に連携協力の協定を締結し、共同でビッグデータの加工技術の体系化と社内教育・学生向けの教材作成に取り組みました。内容としては、ビッグデータに関する技術の中でも、分析の精度を高める「データ研磨」の重要性が増していることに着目。データリテラシーや、難易度別に初級編・中級編スキルを習得できるカリキュラムを開発しました。先行して帝国データバンクの社内教育で実施し、2018年秋からは本学部の授業でも活用。カリキュラムに帝国データバンクの実績・ノウハウが加わることで、データ研磨分野の体系化をめざすとともに、学生も実践的な内容を学ぶことが可能になっています。トヨタグループのエンジニア向け研修プログラムを実施。トヨタグループ機械学習実践道場トヨタグループは製造現場などで取得できるビッグデータの活用手法の研究を通して、データ分析の指導者となる人材の育成をめざしています。そこで、講師として本学部の教員を派遣し、トヨタグループのエンジニアに向けた研修プログラムを実施しています。2017年度から月一回開催されている「機械学習実践道場」では、講義や分析手法のプログラミング演習のほか、受講者がそれぞれに持ち寄った課題に対する分析手法の指導を行うことで、活発な議論が行われました。ここでの知見が社員から社会へ、そして教員から学生へ還元される価値ある事例となりました。地域課題の解決にデータサイエンスの力を。あいおいニッセイ同和損害保険株式会社と滋賀大学が、2017年、データサイエンス学部発足と同時に設立した専門教育拠点「日本セーフティーソサエティ研究センター(JSSRC)」は2020年6月、耐震改修工事が完了した講堂内の共同研究室へ移設しました。研究用の計算機設備の他、グループディスカッション用の55インチ有機ELディスプレイを設置しています。11月にあいおいニッセイ同和損害保険株式会社から樋口副社長、長島顧問がご来学いただいた際には、センターにてJSSRCの研究を紹介いたしました。センターには今後、本学の学生がビジネスデータを取り扱うことができる分析環境の導入を検討しています。ビジネスデータ分析のための共同研究室の開設。滋賀県内外の自治体と協定を結び、地域課題の解決に貢献しています。中でも、健康寿命(滋賀県は全国的にも長寿県)や女性の年代別労働力率の落ち込み(M字カーブ)など、本学が協力した滋賀県による分析は、国からもEBPM(証拠に基づく政策立案)の観点で注目されています。産学官連携の「滋賀データ活用LAB」(事務局 滋賀県)では、学生が「びわ湖Free Wi-Fi」のログデータ分析を行い、利用者数が新型コロナウイルス流行と共に大きな増加が見られたことなどの状況を明らかにするとともに、アクセスポイントの効果的な設置提言を行いました。このような実践的なプロジェクト型の学び(PBL)を通して、今後も教育・研究を発展させていきます。14

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