滋賀大学 データサイエンス学部
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教員紹介TheoreticalNeuroscienceDStatisticalScienceTA医学部生でしたが、医師の道ではなく生物学について数理的なアプローチをしたいと考えていました。そのため、実験系の研究室に席を置きつつ、理論系の研究室にも居候。結果的に幅広い研究に打ち込み、人とのつながりができたこともよかったです。My school days理論神経科学とは、一般的には脳科学と呼ばれています。私は思考や認知など脳の情報処理についての研究を行っています。脳の動作原理が数理的に明らかになれば、より優れた人工知能の開発、効果的な学習を実現できます。ブレイン・マシン・インタフェースといった機器への応用も可能でしょう。このように生物学が対象ですが、数式を立てて解析する、コンピュータでシミュレーションすることが重要な手法なので、最近は金融機関のデータを活用し、新型コロナウイルスにおける経済的影響の分析も行いました。データサイエンス、とくに私の研究はまだまだ未開拓の分野です。わからないことをみつけて、知る、学ぶことは大変おもしろく、学生にもそのことを伝えています。統計的モデリングという方法を用いて、多領域でのデータサイエンスに携わっています。その一つが農業でのデータ活用です。ビニールハウスで通年栽培されるトマトをピックアップし、実際の農家の方から提出いただいた年間収穫量、季節や気温、ハウス内の温度、日射量、二酸化炭素量といったデータを分析。篤農家の経験や直感頼みだった栽培環境要因と収穫の量、質の関係性の定量化を実現しました。これにより新規就農者でも高品質かつ安定した収穫が見込め、人手不足の解決にもつながります。私の研究はデータが計測される限り、あらゆる分野に応用が可能です。今後もデータを活用したい、その方法がわからないという人や機関と連携し、貢献することが目標です。脳にもニューラルネットワークにも共通する動作原理を数理的に解明。[理論神経科学]田中 琢真 准教授数学の知識を社会で活かしたいと、漠然と考えていたところ、統計学の講義で製薬や創薬に統計学の手法が活用されていることを知り、感銘を受けました。それで、「統計学を研究すれば世の中の役に立つことができる」と思い、この道を選びました。My school daysまだ活用されていない領域にも「データサイエンス」で貢献を。[統 計 科 学]松井 秀俊 准教授17Faculty of Data Science

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