下関市立大学広報 第89号
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 本学が誇る「鯨資料室」の資料や資源を生かした地域貢献の一環として、2018年度から開始した附属地域共創センター主催の「下関くじらサマースクール」を、7月27日(土)に開催いたしました。このサマースクールには、下関市内在住の小学生26名と保護者17名の参加があり、キャンパスは元気な子どもたちの声に包まれました。 講義は、最初に下関鯨類研究室長の石川創氏より「クジラってどんな生き物?」が、続いて本学委嘱研究員の岸本充弘氏より「下関とくじらの歴史について」のお話があり、くじらの歯やヒゲの実物を触ったり下関の身近なお話に、非常に興味を持っていただける内容となりました。その後、本館Ⅱ棟にある鯨資料室や、学術センター1階のイワシ鯨頭骨、捕鯨母船模型の見学も行い、最後に、アーカイブ部門長の松本准教授から参加者1人ずつ修了証書を受け取りました。このサマースクールを自由研究の課題とするお子様も多く、メモを取る保護者の熱心な姿が非常に印象的でした。7The Shimonoseki City University Public Relations N0.892019.11.1地域交流下関くじらサマースクールを開催しました!! 地域インターンシップの一つに農業体験ができる「援農隊」というものがあることを聞き、農業に携わってみたいと小さい頃から思っていた私は、この活動に参加してみることにしました。種まきや田植えなど実際に田んぼの中に入って、農家の方々に教えていただきながら作業するのは、自分にとってはとても新鮮でした。地域づくりに関して農家の後継ぎ不足や高齢化などを学んできたのですが、こうして自分の手で行うことで、少し主体的に農家のことを考えられるようになりました。農業は体を使う作業なので、高齢者にとっては大変です。でも、自分たちで育てた野菜を収穫できる喜びはとても魅力的だと思います。だからこそ、その魅力を若者たちに伝えこれからの農業を担う人材を育てるうえで、こうした活動に参加できる場があるのは、とてもいいことだと思います。説明だけではわからないことを地域インターンシップに参加することで多く学ぶことができ、とても良い経験になりました。地域インターンシップを体験して学べること連載企画私のゼミ私のゼミ自分らしさを発揮できるゼミ(鹿児島県立加治木高等学校出身)経済学部3年藤田 瑞希 三科ゼミでは、固定された分野ではなく学生自身が関心のあるテーマについて幅広く研究を行います。そのため、今のゼミ生の研究内容も鉄鋼産業の盛衰、女性や外国人を取り巻く労働問題、現代の震災対策など多種多様なものとなっています。 今興味のある分野が分からず、卒業論文の方針が定まっていなくても、他のゼミ生の様々な報告を聞く中で、段階的に自分の興味のある分野を探すことが出来るため、心配ありません。 実際のゼミ活動として、3年次にはテキストの輪読や興味のある学術論文を取り上げてゼミ生に報告することで 正しい論文の書き方や伝わりやすい文章の書き方、プレゼンテーション力など技術的な能力を培います。 また、報告後は先生とゼミ生を交えた意見交換を行うことで、他の視点からの新しい切り込みや、さらに報告内容をよくするための改善点を学ぶことができます。 温かく的確な指摘をしてくださる先生と個性的なゼミ生で和気あいあいと活動しています。 これから本格的に卒業論文の執筆が始まりますが、ゼミで培った能力を糧に納得のいく卒業論文が完成するように頑張っていきたいです。2019年度関門地域共同研究会・成果報告会を終えて 本研究会は、本学と北九州市立大学との共同研究会として1994年からスタートして、今年で25年を迎えようとしています。関門地域のあらゆるテーマに関する学術的研究成果の発表の場であると同時に、今日では地元の企業、自治体、そして両大学に所属する学生までをも巻き込んだ成果報告の貴重な機会となっています。今回は、7月25日(木)に西日本総合展示場新館(AIMビル)314・315会議室にて、関係者を含む50名弱の方々にお越しいただき開催することができました。 まず第1部では、2018年度に実施された関門地域共同研究「高齢労働者による地域支援活動への意識に関する研究―山口県の事例をもとに―」(本学経済学部教授 難波利光氏・北九州市立大学基盤教育センター准教授 坂本毅啓氏)と「日本遺産『関門“ノスタルジック”海峡』認定後2年間の現状分析」(北九州市立大学地域戦略研究所教授南博氏)の2件の報告がなされ、その後に質疑応答がありました。 続いて第2部では、「関門地域における“文化財を活かした地域活性化”の可能性」と題したシンポジウムを開催しました。5名の登壇者によるパネルディスカッションでは、それぞれの立場から、関門地域の文化財、関連する観光の特徴や魅力、活動状況について話されました。そして最後に、日本遺産を有する関門地域での関わり方や今後の地域活性化への取り組み、課題等の意見交換がなされました。附属地域共創センター長柳  純国際商学科3年坪根 拓哉(福岡県立育徳館高等学校出身)

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