下関市立大学 大学案内 2021
36/84

研究紹介34SHIMONOSEKI CITY UNIVERSITY 本研究は、人々の生活におけるスポーツの意味や役割を考えることを出発点として、明治維新以後、日本に導入された欧米近代スポーツがどの様に普及し、発展したのかを、スポーツビジネスという視点から明らかにするものです。人々がスポーツを多種多様に楽しむためのモノ・場・サービスは、どのような企業が、なぜ、いつ、どのようにつくり・販売したのでしょうか?これらのビジネスの構造は、それぞれの時代において、どのような政治や経済政策などによって形作られたのでしょうか? 本研究は、スポーツのビジネス化が、スポーツの自由をいかに拡大し、保証し、あるいは阻害してきたのかという問題を、スポーツ科学を核として、歴史学、社会学、経済学、経営学、地理学など様々な分野の研究方法を用いて明らかにするものです。ビジネス化するスポーツは、人々の生活を豊かにするのか?Theme日本スポーツ産業史-近代スポーツの 大衆化過程-公共マネジメント学科中嶋 健 教授Nakajima Ken 現代グローバル社会はどのようにつくられたのか、東南アジアの脱植民地化の過程を追いながら考えています。戦後、世界的に脱植民地化が進み、国家の数はおよそ50から200へと4倍に増えました。そしてそれら新興の国々は「民族自決」を達成して誕生したと考えられています。しかし、本当にそうなのでしょうか。それにしては民族対立が各地で起きているようです。私はこの問題についてマレーシア、シンガポール、ブルネイなど東南アジア島嶼部の国々の脱植民地化過程を追いながら考えてきました。まず、これらの国々で暮らしてその社会の理解に努め、文書館で調査をしたわけですが、さらに、旧宗主国のイギリス、その同盟国のアメリカの文書館などでも調査を行いました。当時秘密とされていた公文書が段階的に公開されつつあったのです。その結果、驚くべき様々なことがわかったわけですが、それらのことについては論文に記して発表し、内外で高い関心を集めることができました。現代グローバル社会の創成について東南アジアの視点から考察Themeマレーシア、シンガポール、ブルネイ脱植民地化の研究基礎・教養教育鈴木 陽一 教授Suzuki Yoichi

元のページ  ../index.html#36

このブックを見る