下関市立大学 大学案内 2021
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40SHIMONOSEKI CITY UNIVERSITY 地方の人口減少や高齢化が進むなか、若者たちが集う大学が、地域づくり活動に加わり、住民の方々と協働することの意義は高まっています。本学では、ゼミ活動など様々な形で、下関市内で活動する地域づくり団体への支援を行っています。過去に支援した豊田町の農事組合法人の活動について紹介します。下関市は県下で最大の農業地であり、豊田町・豊北町を中心に、過疎化・高齢化が進んでいます。それにより、農業の継続が困難な状況に陥り、耕作放棄地が増大しています。そこで、JA下関の協力のもと、農業労働力の支援と農村への活力注入などを目的に、田植えや作物の収穫、防獣ネットの設置を行い、農業の現状や課題、その社会的意義を学びました。また、地元の小学生と交流・協力しながら伝承の聞き取りを行いました。 公共マネジメント学科では、公共マネジメント実習という科目を設け、学外の活動(フィールドワーク)に力を入れて取り組んでいます。授業では、現地で様々な人や地域団体に対する聞きとり調査や地図を片手に地域調査を行い、調査内容をふまえて将来の地域づくりのあり方などを提案します。唐戸地区と下関駅周辺地区について、班に分かれて調査を行い、それぞれの地区の特性や課題を把握しました。その後、分析結果に基づく改善策の発表を行い、グループ同士で意見を交換しました。 また、公共マネジメントについて、学ぶうえで欠かすことのできない地方自治体の役割について現地調査やグループワークを通して考えていくために、下関市と連携した実地研修なども行っています。 上記以外にも、個人や部活・サークルなどでも、それぞれが地域と密接に関わってボランティア活動を行っています。地域のお祭りの運営補助や清掃活動、花火大会などへは、大学祭実行委員会が毎年ボランティアとして参加しています。他にも、介護施設等での落語研究会による公演や吹奏楽部の演奏、体育会サークルによるビーチバレー大会の運営補助など、ボランティアの種類は多岐にわたっています。学生の教育と地域への貢献の場 課題解決型学習(Project Based Learning)では、企業や自治体が実際に抱えている課題について、学生が社会人から指導を受けながら企画・提案を行います。プロジェクトの目的を達成するために限られた期間で、チームで解決策を探り、その成果を社会に発信していきます。 2019年度は、ハロウィンかぼちゃイベントの飛躍的発展と国際食品商談会における下関ブースの運営とマーケティングリサーチを行いました。 地域に根ざす大学として、地域の方から様々なボランティアの依頼が寄せられています。これまでに、下関海響マラソンのボランティアや小・中学生向けのキャンプスタッフ、施設のふれあい祭り、稲刈り体験支援などに多くの学生を派遣してきました。 最近では、教職課程を履修している学生による地域の小・中学校への学習支援を夏休みに行いました。教員を志す学生にとって生徒への接し方を学べるよい機会となっているようです。 また、ゼミ単位でも、それぞれ地域に出かけて調査・研究を行うなど地域と深く関わっています。フィールドワーク地域インターンシップボランティア活動課題解決型授業その他の活動

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