研究で疲れたときは、山奥のカフェで命の洗濯をしたり、フグを食べて英気を養います。最後は笑顔でこの研究室を卒業していきます。美味しいパンやスイーツの店を探すのが好きです。宇部のベーグルはドーナツ型ではない?学生時代は山のクラブに夢中になり、南、北、中央アルプスなどを歩きました。写真は夏山スキーの様子。山陽小野田市の市民の方を対象とした野外観察会を通じて、薬用植物の啓蒙活動を行っています。ヒト細胞の写真。左がテロメアが長く元気で若い細胞。右が多くの細胞分裂回数を経てテロメアが短くなり、老化し劣化した細胞。ヒトの染色体末端には“TTAGGG”の繰り返しで構成されるテロメア構造があり、染色体末端を保護しています。同じ内容ごとに色で分類された論文(ひとつの点)の集合体の図です。分類(クラスタ)ごとの論文数の年次変化から、技術開発の活発度がわかります。前職の時代につくった粒子曝露装置(日本の大学では唯一の装置)。妊娠期ディーゼル排ガス曝露の仔の海馬末梢血管(マウス11週)、末梢血管(V)が閉塞(栃木臨床病理研究所菅又昌夫博士撮影)。抗体を用いたサルビア・ディビノラムの生理活性成分サルビノリンの分析法の開発。クリーンベンチ内で分析に用いる抗体の調製を行っている様子。薬学部 薬学科薬学部 薬学科薬学部 薬学科薬学部 薬学科再生医療に役立つ細胞の機能維持・向上の研究これまでの医療では治すことができなかった難病(脊髄損傷、脳梗塞、心疾患、肝臓疾患など)に、細胞を使った治療を提供するのが再生医療です。再生医療には培養した細胞を用いますが、培養操作や細胞分裂の回数によって細胞は傷んだり、変性して使えなくなります。私達は、早老症ウェルナー症候群、テロメア、老化、培養技術、そして機械学習をキーワードに、再生医療に役立つiPS細胞や幹細胞の機能や品質の維持・向上をめざして、日々研究しています。世界の情報から新しい医薬品開発技術を見つける研究製薬企業が厚生労働省に新薬の申請をすると、認可に当たっての審査が行われます。しかし、これまでにない画期的なメカニズムで効く薬などの場合、どのように審査すれば良いのか審査方針の検討に時間がとられ、その結果、日本で新薬が使えるまでの時間が長くなる場合もあります。これを防止し、あらかじめ準備ができるようにするため、世界の何万もの論文などの内容をコンピューターにより分類し、世界で開発中の有望な医薬品開発技術を開発初期の段階で発見する手法の研究をしています。小さな粒子の次世代健康影響に関する研究ウイルスや細菌ではない極めて小さな粒子(ナノ粒子)が体に入ると、病気の原因になったり、病気を悪化させたりします。とくに妊婦の体に入ると、生まれてきた子どもへの影響は大きくなります。大気汚染のPM2.5はよく知られていますが、実は煙草の煙にも大量のナノ粒子が含まれています。統計を使って調べる疫学研究で、さまざまな病気との因果関係がわかってきました。その中には子どもの脳の病気も含まれています。何故なのか? メカニズムを明らかにし、病気を未然に防ぐ研究を行っています。生薬・漢方に関する幅広い研究生薬、漢方に関連する研究を幅広く進めています。生薬の原料である薬用植物の育種、栽培、調整法の最適化に関する研究や新しい薬効を見出す資源探索研究など人々の健康維持や疾病の治療を念頭にした研究を行っています。また、薬用植物から見出された貴重な生理活性化合物の分析法の開発も進めています。植物を有効に活用するためには、生理活性成分を正確に測定する必要があります。私たちは、新しい分析法として抗体を活用した方法を開発しています。043044045046SHIMAMOTO, Akira● 理学博士■ 生命科学系 再生医療学分野SHIMOKAWA, Masafumi● 博士(薬科学)■ 医療薬学系 医薬品評価学分野TAKEDA, Ken● 薬学博士・医学博士■ 健康科学系 衛生化学分野TANAKA, Hiroyuki● 博士(薬学)■ 健康科学系 生薬学・漢方分野TEPPEN 研究・教員紹介BOOK 2022-2023 016嶋本 顕 教授下川 昌文 教授武田 健 教授田中 宏幸 教授めざせ!素早い新薬の認可ナノ粒子と病気の因果関係再生医療で難病に挑む!治療に役立つ漢方を
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