山陽小野田市立山口東京理科大学 研究・教員紹介BOOK 2024-2025
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TAKEYAMA, TomoyukiHAMAMOTO, Nobutsugu皆さんは、コンピュータで化学を研究すると聞いてどう思うでしょうか?コンピュータを上手に利用すれば、実験化学では覗くことの難しい現象を明らかにすることができます。さらに、この世界に存在しない物質の特徴も、それを実際に合成する前に、一足先に知ることが可能です。私は、「計算化学」の観点から、未だかつて知られていない素晴らしい材料を求め、日々コンピュータを使って、研究をしています。これまでにない機能を持つ金属錯体を創製コンピュータを駆使して、未知の物質を研究濱本 信次 助教#錯体化学 #金属錯体 #新規材料#コンピュータ #計算化学工学部 応用化学科工学部 応用化学科竹山 知志 助教研究・教員紹介BOOK 2024-2025  012● 博士(理学)■ 錯体化学、溶液化学● 博士(理学)■ 物性科学・計算化学炭素や窒素などから構成される有機分子を金属イオンに結合させた化合物のことを“金属錯体”と言います。金属錯体は生命活動でも重要な役割を果たしており、我々の血液中の酸素運搬には、ヘモグロビン中の鉄の金属錯体が大きく関わっています。当研究室は、生命現象中の金属錯体の振る舞いをヒントに、これまでにない機能を持つ金属錯体の創製に取り組んでいます。また、合成した金属錯体が「どのようにして機能を発現するのか?」を明らかにし、新規材料の設計指針を見出すことにも挑戦しています。博士課程の時にドイツで化合物を作る実験を行いました。実験の後は、お肉とビールで乾杯!新たな金属錯体を作ったら、分子構造を明らかにします。X線を用いた分析で、自分の作った金属錯体の“真の姿”を三次元で見ることができます。大気中に含まれる酸素分子と反応する金属錯体を見出した時の一枚。溶液が赤色から紫色へ徐々に変わっていく様子から、研究のヒントを得ました。音楽が好きで、自らも演奏してみたいと、ピアノ、ギターなどに挑戦していました。最近は、パソコンでオリジナルの音楽作成にも挑戦しています。固体表面上に有機分子が吸着するイメージ図。表面で繰り広げられる現象を、分子レベルで理解しようと試みています。研究に使用している計算機。見た目は、家庭にもある一般的なパソコンのようですが、スペックは大きく異なります。新規材料の設計指針を見出すコンピュータで化学を解明する!

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