山陽小野田市立山口東京理科大学 研究・教員紹介BOOK 2024-2025
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HATA, Shinichi 表面張力、吸着、ぬれ、界面電荷は、無機・有機の材料特性を支配する界面現象です。最近ではこれらの特性を適切にすることで、従来の技術では実現できなかった装置の小型化・省電力化や、生体適合性に合った希望する物質を分子レベルで設計できることが可能になりつつあります。今後産業界より、環境・エネルギー問題をはじめとする地球規模の問題や、がんなどの人の病気・疾患予防に至る、幅広い領域のキーテクノロジーとして、材料構造に関わる界面現象の制御は一層の注目を引き付けることになります。HORIGUCHI, Michiko#ドラッグデリバリーシステム #がん治療ドラッグデリバリーシステムで、薬の問題点の解決に挑む堀口 道子 准教授分子集合体と固体粒子が関わる機能と物性秦 慎一 講師#界面活性剤 #コロイド粒子 #分子集合体工学部 医薬工学科工学部 医薬工学科研究・教員紹介BOOK 2024-2025  018● 博士(薬学)■ 医療薬学系薬剤学・製剤学分野● 博士(工学)■ 分子工学、応用界面化学ドラッグデリバリーシステム(DDS)とは、薬の構造や輸送体、容器を工夫することで、必要な部位に薬を届け、必要な時間薬を留めるためのデザイン技術です。当研究室では、薬が効果を発揮するべき部位になかなか届かず期待した治療効果が得られない、また、望ましくない部位に留まることで副作用の原因となってしまうなどの問題点を解決するため、独自のドラッグデリバリーシステムの開発に取り組んでいます。乳がんの研究を行うため、アメリカ合衆国ニューヨークにあるコロンビア大学医学部・がん研究センターに勤務していました。乳がん外科的切除後の、幹細胞を用いた再生治療のための新しい薬のデザイン技術開発に取り組んでいます。新しい再生治療技術によって、治療効果を高め、より質の高い再生医療の提供をめざします。中高生時代はプラモデル作りが好きで、今では、元素、分子、イオンを適切に設計して化学物質を作り出すことに面白さを感じています。界面活性剤の吸着特性は安定な泡沫の形成を促します。この化学特性を活かし、薬物送達システム担体や温度センサーの分子カバーに応用を試みています。PdとRhの合金微粒子は、ポーリングの電気陰性度の差で金属Rhを増加させます。毒性の有機色素分子を還元的分解する能力が高く、医薬品化合物の合成への応用を試みています。がん治療と再生治療の薬の新デザイン物質の表面・界面機能をコントロール

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