山陽小野田市立山口東京理科大学 研究・教員紹介BOOK 2024-2025
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YORIOKA, KatsuhiroOKITA, NaoyukiARIUMI, Hideto化学物質による皮膚感作の成立過程に着目した、動物を用いない代替試験の開発が進められています。その代表的な方法がペプチド結合性試験。これは、化学物資とタンパク質の結合性を評価し、皮膚感作の発生トリガーの可能性を検出することができますが、疎水性の高い物質の測定が困難であるなど、いくつかの問題点も存在します。そこで本研究では、さまざまな工夫を施しながら、複数の化学物質の皮膚感作性の迅速な測定方法を示すことも目標としています。KAWAKAMI, Hironori細胞をつくる設計図の研究をしています。この設計図に異常が生じると、ゲノム異常やがんの原因となるため、細胞中で厳密かつ巧妙に機能する必要があります。このような重要機能の根幹部分は、進化の過程で微生物からヒトまで高度に保存されます。私たちは単純な微生物をモデル生物として解析し、高等で複雑なヒトにも当てはまる新たな共通原理を追究しています。がん治療、長寿実現、感染症対策への還元をめざします。感染対策における消毒(法・薬)に関する研究「過栄養ストレス」が体におよぼす影響の研究頼岡 克弘 教授沖田 直之 准教授ペプチド結合性試験の問題点克服と、代替法の開発さまざまな生物の根底にある共通原理と疾患有海 秀人 准教授川上 広宣 准教授#感染防止 #感染対策 #実態調査#過剰栄養 #糖尿病#皮膚感作性 #ペプチド結合性試験#細胞の設計図 #がん治療 #感染症対策薬学部 薬学科薬学部 薬学科薬学部 薬学科薬学部 薬学科● 医学博士■ 臨床薬学系薬物治療学分野● 博士(薬学)■ 生命科学系病態生化学分野● 博士(薬学)■ 臨床薬学系薬物治療学分野● 博士(薬学)■ 生命科学系生体防御学分野今日、わが国では感染防止・予防関連商品が数多く出回っています。しかしながら、その商品の効果や評価が適切にされていないのが現状です。実生活における感染対策のひとつとして、消毒・除菌関連商品の過大広告等も目立ち、国民の多くが間違って認識したまま使用している場合も多々あります。そこで、当研究室では、さまざまな二酸化塩素グッズやオゾン装置、加湿器について実態調査を行うなど、主に感染対策関連の研究を行っております。過剰栄養で引き起こされる生体への悪影響は「過栄養ストレス」と呼ばれています。私は、この過栄養ストレスが、糖代謝に重要な膵臓に存在するβ細胞へおよぼす生理的影響を研究しています。膵β細胞は血糖値を下げるインスリンの分泌を行う重要な細胞で、この細胞が障害を受けると体内の血糖値が常に高いレベルとなり、糖尿病の発症につながります。本研究によって、糖尿病の病態の理解につながり、ひいては新しい糖尿病治療薬あるいは糖尿病予防法の開発につながると考えられます。025  研究・教員紹介BOOK 2024-2025趣味は、野球です。メジャーリーグの試合で日本人(大谷選手など)が活躍する報道は元気が出ます。また、高校野球が大好きで地方大会などにも足を運び観戦しています。現在わが国で販売されている消毒・除菌関連商品や加湿器について、実際の生活環境に準じた環境での効果や評価を調査しています。生き物が大好きです。これまでに、インコ、金魚、錦鯉、メダカなどを飼育。生き物にとって良い環境で飼うことを心がけています。β細胞が産生するペプチドホルモンを可視化。青は核、緑はインスリン、赤はグルカゴン、黄はインスリンとグルカゴンが両方発現。もっともよく使用する機器は「マイクロピペット」。マイクロリットル(㎖の1000分の1)単位の溶液を正確に計ることができます。薬剤師業務に立脚した患者ケアや資質向上をめざす臨床研究から、治療の向上をめざす基礎研究まで、発展できるよう努めています。皮膚感作性は、化学物質の安全性評価に重要な試験項目です。近年、その評価において動物を用いない試験法の開発が進んでいます。DPRA法とは、皮膚感作性発症の初期段階である感作性物質と生体内タンパクの結合性を評価し、感作性を予測する試験法です。中高で吹奏楽、大学で合唱(アカペラ等)をやっていました。研究室の学生とカラオケに行った時にちょっとだけ役に立っています。細胞をつくる設計図が継承される機構のモデル図。高等生物でも我々のモデルがよく当てはまると明らかになってきました。10L以上の微生物培養実験に必要な大型滅菌器。0.1μL(マイクロリットル)単位の微量な生化学実験やスパコン解析もしています。その消毒力除菌力は本物か否か食べすぎのリスクとは?化学品の刺激から皮膚を守る細胞のメカニズムを解明

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