山陽小野田市立山口東京理科大学 研究・教員紹介BOOK 2024-2025
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Department of Electrical Engineering新しい電子機能材料、とくに熱を電気に直接変換する熱電材料の創製と、そのデバイス開発を行っています。中でも、当研究室では熱電変換効率の高い新素材を開発する研究に取り組んでいます。地球温暖化防止に向けて省エネルギー・CO₂排出抑制に貢献する革新的技術として、産業炉や自動車の排熱、太陽光熱や温泉熱などの自然熱、体温など膨大な量の未利用熱を直接電気に換えて有効利用する発電システムへの応用をめざしています。FACULTY OF ENGINEERINGANNO, Hiroaki#熱を電気に変える #地球温暖化防止KAJIKAWA, Kazuhiro高温超伝導線を利用すれば、低電力で冷却しながら、高磁界を発生できます。しかし、線材が薄く平らなテープ形状のため、テープ面に垂直に磁化しやすく、面内に遮へい電流が起こり、磁界均一度をいちじるしく低下させることが問題となっています。そこで、超伝導テープ線の磁化を制御する手法を考案し、その動作原理の実証に成功しました。本技術は、国内外の多くの病院に導入されているMRI(磁気共鳴画像)装置に適用できます。INOUE, Keiカオス尺度という指標(ある種の情報量)を使って、複雑な現象(とくに、カオス現象)の変化を測る研究をしています。カオスは最初の状態がほんのわずかな違いであっても、時間が経つとまったく異なる状態になってしまうという特徴があります。当研究室では、その現象の変化にどの程度のカオスが含まれているかを測ることで、その現象の予測が(AI技術などを用いて)困難かどうかを分析しています。熱を電気に変える、エネルギー変換材料の開発社会に役立つ超伝導応用機器の研究・開発カオス(複雑な)現象の変化を測る研究柁川 一弘 教授井上 啓 教授#超伝導 #MRI(磁気共鳴画像)装置#カオス現象 #カオス尺度工学部 電気工学科工学部 電気工学科工学部 電気工学科阿武 宏明 教授研究・教員紹介BOOK 2024-2025  006● 博士(工学)■ 電子材料工学・電子デバイス工学● 博士(工学)■ 超伝導工学● 博士(理学)■ カオス・フラクタル、情報数理愛用のギターです。伝統的なギタークラシック、映画音楽、J-POP、洋楽など、趣味で演奏を楽しんでいます。膨大な未利用熱を電気エネルギーに変換して有効利用すれば、エネルギー利用効率が向上、二酸化炭素排出の抑制に貢献できます。開発した熱電材料を活用した熱電発電素子の特性をシミュレーションし、発電出力が最大となる発電素子の構造設計を行っています。大学時代は合気道部に所属し、毎日稽古に励んでいました。数年前に合気道の稽古を再開し、3段に昇格しました。高温超伝導コイル(中央)の内外に銅コイル(左右)を配置して短時間励磁することで、遮へい電流による磁化を除去できます。電気式ポンプを駆動する超伝導モーター(写真はその回転子)を設計・製作し、液体水素の移送試験に世界で初めて成功しました。地域GIS活動の顧問をしています。地域を知るために学生と一緒に街を歩き、収集した情報を電子地図に追加する試みを行っています。ロジスティック写像(カオス写像)で生成される点をプロットした図。横軸の変数aの値が3.57以上でカオスが現れます。カオス尺度の計算結果。変数aの値が大きくなるにつれカオス尺度が正の値(カオスと判定)を取り、大きくなる様子がわかります。熱を電気に変える材料超伝導で高機能な機器を実現複雑現象を理論で解明する工学部電気工学科

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