Curricu Inforl mationカリキュラム/インフォメーションum/SUAC_105導入教育教養人文科学2024年度 カリキュラム●文化芸術体験演習全ての学生は、入学後最初の必修科目としてこれを履修する。受講は基本的にクラスに分かれて行い、各種の本格的な芸術・文化の体験とゼミナール形式による講座の受講によって、知性とともに感性を磨き、本学での学び全体の基盤となる素養を身につける。講座では、学内外の各種の専門領域にわたる幅広い知見を学ぶとともに、これらを通じて、入学後の早い段階から自身のキャリア形成や社会的自立につながる意識を涵養することも目指す。●学芸の基礎全ての学生は、入学後最初の必修科目としてこれを履修する。受講はクラスに分かれて行い、大学で学ぶ意味を本学の理念を通じて理解するとともに、高等教育課程での学びの基礎や方法、基本的なリテラシーの素養を身につける。主な内容は、文献等の読み方、情報検索や資料収集、報告・討論、レポート・論文作成の基礎知識、口頭発表の技法や討論方法、高度情報社会への対処法など、大学で学ぶ上で、さらに社会で活躍する上で必要とされる基礎的な能力を養う。●文学日本の古典文学を主たる契機として、記紀神話、王朝物語、軍記文学、縁起などを学ぶ。特に全学科目としての位置付けを考慮して、文学の“広がり”と“奥行き”を重視した講義内容を目指す。文芸作品をそのまま読んで鑑賞するのではなく、民俗、祭祀、信仰、伝承といった事例との多視的な比較や、海外の文芸との比較を手がかりとして、文学の展開とその奥行きの深さを考える機会とする。●哲学人間が自然環境や社会をどのように認識し、受容あるいは対置などの思考や行動の原理としてきたかについて、帰納や演繹といった論理的な思考、分析的あるいは包括的・構造的な認識の方法、倫理や道徳の課題など、我々が人間である限り避けて通れない論理、認識、知識等にかかる問題を取り上げ、こうした問題を先人たちはどのように考えたかを解説し、我々自身が今日に生きて出会う様々な問題をどのように考えたらよいかを学ぶ。●心理学この講義では、「心のはたらきに関する科学」としての心理学が、人の心についてどのように考え、何を問題にし、それらについてどのような手法で研究しているのかについて講義する。人の心に関する多面的、客観的な視点を養うことがこの講義の目標となる。主に、人の情報処理(認知)、発達、性格、心理臨床などの基礎的なトピックにおける最新の知見について、社会的な事象と関連づけながら概観する。また、簡単な心理実験や質問紙調査の演習をあわせて実施する。●宗教学人類のあらゆる文化や歴史の広がりの中で、基本的な宗教の概念および定義やその意味、宗教形態に関する概要を概観し、それらを踏まえて宗教が持つ本来の役割とは何かを考察する。あわせて、日本人のものの見方や行動様式について、それがいつ、どのように成立し、また変容していったのかについて、具体的な事例を挙げながら考察する。特に日常生活に密着した年中行事や人生儀礼、地域社会と人々の関わりを考える。また、現代社会における宗教紛争やカルト、生命倫理問題などにも言及する。●歴史学歴史学について、その全般を学ぶ。歴史学の科学的手法を前提に、「史料」から歴史像がいかに導き出されるかを、具体例をもとに講義していく。歴史学の分野について、政治外交史・社会経済史・文化芸術史などがあることを紹介し、時代区分として、古代・中世・近代などがあり、空間的には、地域史・一国史・人類史など、様々な歴史叙述の形態が存在することを論じる。文化の多様性と人類の文化芸術活動の背景となった社会の歴史的なあり方に重点をおいて講義する。●文化人類学諸社会の社会構造、価値観、社会的行為など、文化の諸局面にみられる多様性を示すとともに、文化の差異の根底に横たわる普遍性についても論じる。世界にはいかに多様な「当たり前」があるかを認識し、自文化を絶対視せずに異文化を理解するための基本的な視角が身につくように解説する。文化人類学の学説史上の主な展開についても概説し、同時代を生きる地球上の人々と意思疎通する時に求められる文化的背景の捉え方について考察する。●日本文化論人々の日々の生活から生み出された事象すべてを文化と捉え、日常生活に密着した年中行事や人生儀礼、あるいは衣食住の特徴、動植物との関わりなどを文化の事例として取り上げる。かつ、文化は時間的にも空間的にも社会的にも一様ではないという観点に立ち、日本人のものの見方や行動様式が、いつ、どのように成立し、また変容していったのかについて考察する。その際、東アジアをはじめとする諸外国との比較や文化移入のあり方をみることによって、より日本文化の特徴を明らかにしていく。●静岡学本学が立地する静岡県、ならびにその近隣地域について、歴史、地理、文化、社会、政治、経済などの多面的なアプローチで学ぶ。特に、静岡県とその周辺地域の置かれた地理的条件、歴史的発展の経緯や、地域産業の特性、自治体のビジョンなどについて、各々の専門の講師による講義も交えながら、本学と地域との連携による学習や実践にもつながるような知見を身につける。●文明と観光訪日外国人観光客の関心 は、 その人の生活域やいわゆる文明圏によって異なる。例えば、東アジア から訪れる人の多く は、アジアの中でいち早く近代化した日本像を求める と言われる。 他方 、ヨーロッパ からの人なら、 情報化時代にもかかわらず、エキゾチックな 世界 を期待して訪れる ことも少なくない 。この講義では、 まず 「文明」と「観光」の概念 が多様であることを概観し、 その上で現代の日本や地域に望ましい 「 文明 」 を考えつつ、「 観光 」 を論じる。●ユーラシア文明論ユーラシア大陸で興亡した西アジア文明、南アジア文明、ヨーロッパ文明、東アジア文明といった諸文明を、地域的・時間的に広く展望しながら、日本語で「文明」と言い表されている現象を理念的に捉え直す。特に、時間的に先行し、地域的にも中心の位置を占める西アジア文明に焦点を当て、古代オリエント文明を取り上げ、それがイスラーム文明やヨーロッパ文明に継承されていく過程を論じる。教養社会科学●法と社会この授業では、「法」について学ぶにあたって必要となる基礎的な知識や、法的思考力・法的判断力を習得することを目的とする。法とは何か、法の適用・解釈、法の分類についての概説を経て、犯罪と法、家族と法、財産と法、労働と法など、法が規律する社会のさまざまな場面ごとに、関連する法制度をより具体的に検討することで、社会において法の果たしている機能を明らかにしていく。●経済学基礎現代社会で生きていくためには経済現象に関する深い理解が不可欠であり、その経済現象を正確に理解・分析するためには経済理論の知識がどうしても必要である。この授業では、全体として経済理論の前提となる経済に関する知識の習得に主眼を置く。具体的には、文化政策の理解に不可欠な市場メカニズムや市場の失敗を扱うミクロ経済学、景気・失業・物価・金融・為替レートなどを扱うマクロ経済学の基礎を講義し、経済理論や経済政策の学習への橋渡しを行う。●現代の国際社会「現代の国際社会」の特質を把握するためには、国際社会の歩みについて深く理解することが重要である。この授業では、21世紀の国際社会が直面する諸問題の歴史的理解を深めることを目的に、第二次世界大戦後の国際政治の歩みを概観する。この分野は、関連する一次資料の公開や発見とともに通説が見直され、議論の継続する分野でもある。入門的な知識の習得と同時に、最前線で行われる研究方法の一端に触れることも授業の目標とする。●現代社会と教育現代社会と教育の関係について、主に教育社会学の研究視角から、問題の所在を明らかにし、これからの社会における教育のあり方を考える。具体的には、「いじめ問題」「不登校問題」「ひきこもり問題」等の教育問題について、「子どもの社会化」という観点を中心にして、家庭教育・学校教育・社会教育等の教育環境の課題と可能性を明らかにする。各種映像資料の提示や受講生による報告・討議等を多く取り入れ、教育に関する受講生自身の考えを拡張させ深化させたいと考えている。●社会学概論社会を「人間がつくりだす人と人とのつながり(関係)」とするならば、この関係性を維持するためには「規範」がなくてはならない。社会学は、こうした規範が所与のものとしてあるのではなく、社会によってつくり出されたものであり、この規範が当たり前や常識として個人に刷り込まれていくと考える。つまり、社会学では、個人は社会によって決定されるという前提に立つのである。そこで、この授業では、こうした規範を問い直すことによって社会の成り立ちや仕組みを考え、社会学の基本的・基礎的な考え方を習得する。
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