長崎県立大学 広報誌「クローバー」 2014 vol.8
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 看護学科4年間の総括となる実習です。学生は、事前学習や現地の人々との交流をとおして、「しま」の歴史・自然環境・社会環境などが住民にどのような影響を及ぼすかを考察。「しまで生活する人」の健康を総合的に捉え、生活の質的向上に貢献できる看護を考えていきます。 『100点満点の実習だった。』臨地実習を終えて、私はこう言い切ることができます。「しま」の人々に接し、人のあたたかさを感じ、地域活動に参加するなかで、そこで生活する人の姿と、その元気の理由を理解することができました。 地域の社会資源や事業の目的、保険や介護の制度など、教室で学ぶことの大切さを痛感したのも大きな収穫でした。この経験を糧に、患者さん一人ひとりを大切にできる看護師をめざします。 「学長プロジェクト」の一環として開催されているのが「長崎県立大学上海ゼミ」です。 今年度は、経済学部の学生34名と教職員9名が参加。本学と国際交流協定を結んでいる上海外国語大学との交流や、上海に進出している日本企業の視察、上海市のまちづくりに関する企画展示館の視察などを行いました。 地域のさまざまな場でのボランティア活動も、本学のチャレンジのひとつです。 たとえば、「放課後学童保育くれよん」は、養護学校や特別支援学級の生徒の送迎をサポートする活動。「長与病院秋祭り」では、出店の支援や呼び込みをとおして患者さんたちとふれあいます。そのほかにも、「長与ヘルシーウォーキング」や学園祭でのフリーマーケットなどによって、地域との交流を深めています。実習をとおして、座学の大切さも痛感しました。信号機は島内にひとつだけ。子どもたちが島外に出たときに、信号に慣れておくために設置されています。【研究テーマ】離島の教育の現状【滞在先】看護栄養学部 看護学科4年長崎県 長崎北陽台高等学校出身久保田 あゆみさん【研究テーマ】「地域でいきいき生活!!~A町の男性高齢者に焦点を当てて~」【実習先】Challenge!4看護栄養学部 看護学科しまの健康実習佐世保市 宇久島【研究テーマ】対馬に対する意識の違い【滞在先】対馬市うしろの巨大な木は、万松院にある大杉。すごい迫力でした。 地域の保健所や市町村役場などに出向いて、公衆栄養活動の実務を体験します。地域の衛生環境や住民の健康面の課題などについて考え、その問題解決に栄養という側面からどのように貢献できるか、現場での体験から学んでいきます。 実習の収穫は、保健所の栄養士の業務を体験したことです。保健所の栄養士は地域の健康増進に間接的に関わっていますが、市民とは普段会うことがないため、イメージしにくいものです。今回、現場に行って、その業務とそれに対する保健所栄養士の熱い思いが理解できました。 グループ活動も貴重な経験でしたね。みんなで協力して作業を進め、それぞれが自分の特徴を生かしてグループに貢献しました。民宿に泊まって、食事をして、楽しく学ぶ。これは、忘れられない思い出になりました。イメージしにくかった保健所栄養士、その職務内容が理解できました。看護栄養学部 栄養健康学科4年長崎県 奈留高等学校出身江口 恵加さん「対馬市民の健康状態の改善に向けて」看護栄養学部 栄養健康学科公衆栄養臨地実習五島市【研究テーマ】【実習先】対馬保健所ゼミの阿部先生と仲間とで、鯨料理を食べました!地域のサロン活動に参加して、体操の前に参加者の健康(血圧・脈拍測定など)をチェックしました。実習最終日、指導していただいた栄養士の先生とのショット。ちなみに、これはツシマヤマネコのポーズです。看護栄養学部 栄養健康学科公衆栄養臨地実習■ 上海ゼミ(9月22日~25日)■ ボランティア活動海外へ。地域へ。チャレンジのベクトルは、さらに広がっています。Challenge! Column[チャレンジコラム]う  く烏帽子岳の展望台からの眺め。晴れの日には、海の向こうに韓国が見えます。04

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