公立諏訪東京理科大学 大学案内2023
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16・自動運転 ・衝突/予防安全・高齢化対応・歩行者保護近年、自動運転車の技術が大きく向上しています。一方、段階を踏んで自動運転のレベルが上がっている中で、完全な自動運転に至るまではまだまだ課題があります。特に今着目しているのは、自動運転から手動運転へ切り替えるタイミングに発生する事故リスクについての研究です。現在の自動運転技術では、高速道路での運転など、比較的操作の切り替えが少ない状況での運転はクリアできています。しかし、そこから手動運転へ切り替え操作が求められるタイミングで、切り替え操作後の運転操作によって交通事故が発生することが懸念されています。例えば、自動運転に任せてDVDを見ながら走行を続けていて、自分が降りる料金所が迫ってきた際、手動運転に切り替えなければいけないシーンをイメージしてください。料金所の手前で、運転者にアラートを出して手動運転への切り替えを促すような際に、どのくらい手前でアラートを出すと安全に切り替えられるか、その時の運転者の状況などを検証します。研究では、様々な交通事故形態とその真因を整理し、自動運転車が進化する過程で考えられるより複雑な一般道における危険なシーンを構築しました。さらに構築した危険なシーンを基に、自動運転から手動運転への切替えが必要なシナリオを設定し、広視野のドライビングシミュレータを用いて実験を行います。例えば、DVDの映像を見ながらの走行中に、手動運転に切り替える研究を通して、チームの仲間と次々に課題を出し合い、みんなで話し合って解決していく場面が面が多くありました。そういうシーンで、チームを引っ張っていける、リーダーのような存在になりたりたいと思います。将来は、地元福井へ帰り、自動車関連の仕事に就きたいと思っています。大学で学での研究を活かした新しい運転技術や、さらにAIや5Gを活用した自動運転の技術についてもても研究できたらと思っています。そして、その研究成果を通じて、お世話になった地元の人たちにちに恩返しをしたいと思っています。最も身についたのは、伝える力だと思います。研究室では、毎週先生に研究報告を行ったり、チーム内の学生と議論をすることもあります。また4年次の最後にはこれまでの卒業研究をまとめた研究発表を行います。研究成果を、他人にいかにわかりやすく伝えるか、そのための発表の段取りや、資料の作り方などを工夫できるようになりました。・ITS・高速通信・地域連携・産官学連携特集「本気」から「未来」をつくる熱き挑戦者たち[ 交通事故要因の3視点と重点対策]シナリオをシミュレータで再現し、被験者に操作してもらいます。その時のハンドル操作や視線の動きなどのデータを計測して、運転者の運転行動への影響と事故リスクを調査しています。自動運転から手動運転へ、よりスムーズで安全に切り替えができれば、交通事故のリスクを減らすことができます。さらに研究の発展として、運転者の視野や運転者の体調などを5G通信により外部と共有することで、運転を遠隔からサポートするサービスなども考えられます。高齢者がタクシーに近い感覚で利用できれば、高齢者による交通事故の低減も期待できます。ほかにも、中山間地域における道路の勾配やカーブなどの道路線形の特徴に着目した、交通事故ハザード因子の研究なども行っています。研究室では、このような様々な視点から、安心で安全な未来の自動車社会の実現を目指した研究を行っています。クルマ道・環境・Smart City・歩道車道分離・医工連携・緊急自動通報人私の 成長POINT!将来の自分像研究成果を、どう伝えるか。新たな運転技術とリーダーシップで、ふるさとの街や人に貢献したい。

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