看護師になって2年目、消化器内科・外科の病棟に勤務しています。病院の敷地内に立つ寮から8時に出勤。8時40分に始まる、夜勤担当の申し送りを受けるミーティングまでにカルテに目を通し、患者さんの疾患の状態を頭に入れておきます。 9時からは一般業務。病棟をまわり、患者さんの体温や血圧を測ったり、洗髪などの清潔ケアをしたり。当病院の消化器内科・外科には入院用のベッドが44床あり、看護師は20人います。そのうち半分、10人で病棟を巡回するので、1人あたり4、5名の患者さんを診てまわることになります。担当する患者さんは固定されていませんが、退院後の生活のため介護の方や家族へのリレーションまで責任を持つ「受けもち看護師」として特定の患者さんに付くケースはあります。 巡回が済んだ後は、その日必要な点滴用の輸液をつくり、検査や手術がある患者さんを検査室やオペ室に案内し、排泄チェックなども行います。その間に新たに入院する患者さんが来れば採血をして受け入れを整えます。これらは日勤の日の主な仕事。月に4回ある夜勤の日は、午後4時に出勤して、翌日の午前9時半まで勤務します。夜勤明けとその翌日が休みになるため、週休2日ですが、曜日はまちまち。就職して1年半が経ち、ようやく慣れてきたように思います。 医療の現場では、毎日のように新しいことが起こります。知らない疾患も数多く存在し、就職後も勉強は続きます。それでも、首都大で学んだことが仕事の基礎になっていることは間違いありません。看護技術の基本、座学で学んだ倫理や法律の知識はもちろんですが、何よりも患者さんを第一に考える心構えや仕事に対する姿勢を養えたことが、日々の仕事を支えてくれています。病気の治療は医師の仕事ですが、患者さんを毎日診ているのは私たち看護師です。小さな変化にも気づけるよう、これからも患者さんに寄り添い経験を積んでいきたいと考えています。 今年も、首都大から実習生がやって来ました。実習中は、私の在学時と同様、首都大の先生方も実習生の指導のために病院に通ってきます。そこで恩師を囲む同窓会がにわかに開かれました。私が実習生の時、憧れて見上げた先輩たちと今は職場の同僚で、私も後輩の見本となり尊敬される看護師になれるよう、気持ちを新たにしました。国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院/看護師理科、特に生物に興味があり獣医師になろうと考えたが、人と話すことも好きで看護師に。将来は国際医療に関わりたいと考えている一方、在学中に取得した保健師の資格を生かし、地域の保健衛生に携わりたいという夢もあわせ持つ。Prole吉場 緋音 さん健康福祉学部 看護学科2016年3月 卒業毎日新しいことが起こる医療現場。常日頃から勉強する姿勢と、患者さんを第一に考える気持ち、学生時代に得た仕事の基礎が、今の私を支える。常者さ学Report07021特集1/卒業生インタビュー
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