東京都立大学(現首都大学東京) 大学案内2020
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首都大生のインタビューは、ホームページにも掲載しています。アクセスはコチラから首都大生のリアルボイスProleProle教育現場の実態調査から自治体の教育行政を深く理解するソーシャルワークの技法をロールプレイなどを通して学ぶ教育の多様さに触れ、自分の「当たり前」を覆す 「だれが教育を決めているのか」という視点から、自治体の教育調査を実施し、人事・予算・カリキュラムをめぐる法規定とその運用動態を分析します。調査校は学生が決め、これまで長野県の公立高校や都内の私立高校などに協力を依頼してきました。 調査校には必ず足を運び、当事者の方々からの聞き取り調査を行い、現場での課題を探します。調査結果の分析や、現場で見つけた課題についてはゼミの中で議論を繰り返し、報告書としてまとめ、調査協力者にフィードバックします。 ゼミでの議論の中から自分なりの研究テーマを見つけ出すことも重視しています。研究課題を立てて分析対象を設定し、適切な研究方法を選ぶ。そして、事実と向き合いながら、自分の言葉で考えるという一連の流れを経験し、人文社会学部の必修である卒業論文の作成に生かしてほしいと考えています。 「社会福祉援助技術演習Ⅰ」で学んだ基礎的な援助技術を、演習形式で実践的に学びます。社会福祉士国家試験受験資格を取得するためには、3年次に180時間から240時間の「相談援助実習」を行う必要がありますが、その事前準備ともなる授業です。 まずは「基礎実習」の振り返りを行った上で、「相談援助実習」の実習先施設を検討し決定します。その後、実習に向けて面接やアセスメントといったミクロ(小領域)から、実習機関の組織や役割・関係機関の連携といったメゾ(中領域)、制度・政策・法律などのマクロ(大領域)まで、ソーシャルワーク実践の対象やさまざまな技法を、ロールプレイやグループワークを通じて学んでいきます。 事例も多く取り入れながら、さまざまな福祉施設の利用者の実態やニーズを具体的に考えるとともに、支援と制度自体の問題への理解を深めます。 特徴的な教育を実践する学校を年度始めに選び、学生個人の興味関心に基づきさまざまな視点で調査・分析しています。2017年度は教師・保護者・生徒が協同し、三者の現実に即して運営する高校を研究しました。調査校は、「生徒が主人公の学校づくり」を進めるとともに、教師や保護者が教育や学校の本質を共に考えようとしています。私はこの学校の生徒会活動に焦点を当て、政治的制約から制限する学校がある中、このような実践を行うことの意義や課題、また広めていくにはどうすれば良いかについて考えています。 1年をかけた調査結果は報告書にまとめますが、このゼミで学校教育は多様であることを知り、私が当たり前と捉えてきた教師と生徒の関係性や、校則だけが教育ではないことを理解しました。都市教養学部 都市教養学科人文・社会系 社会学コース 4年神奈川県立 大和高等学校 出身都市教養学部 都市教養学科人文・社会系 心理学・教育学コース 4年静岡県立 藤枝東高等学校 出身緑川 和也 さん松島 羽見 さんNOTICE問題意識を持って考え行動できる社会人を目指しますNOTICE在学中に、国家資格である社会福祉士を取得したい演習を通して社会福祉の援助技術を習得する 3年次に「相談援助実習」として横浜市にある障害者の地域生活を支援する地域活動ホームと横浜市の福祉保健センターにおいて計210時間の実習を行いました。実習中は、実習指導者の方から社会福祉の援助技術について丁寧な指導をしてもらい、現場におけるソーシャルワーカーの役割について理解を深めることができました。そうした現場の理解の基礎となる授業が「社会福祉援助技術演習」です。この演習を通して、ソーシャルワークの援助技術に含まれる面接技法やコミュニケーションの技法など、社会福祉の現場で日常的に用いられる技術を習得することができました。 講義を通して学んだ理論と演習を通して身につけた技術が実習の中で結びつき、社会福祉学の奥深さを知ることができました。演習と実習で学んだことは4年次の卒業論文にも盛り込みたいと考えています。演習 Pick up 1教育行政学演習(3年次)/荒井 文昭 教授演習 Pick up 2社会福祉援助技術演習Ⅱ(2年次)/杉野 昭博 教授・和気 純子 教授・長沼 葉月 准教授・室田 信一 准教授045人文社会学部

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