東京都立大学(旧首都大学東京) 大学案内 2022
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環境負荷を最大限に抑え目的の化学物質を効率良く得るための分子触媒の設計・開発CASE 4#新規高機能材料の開発#省エネルギー#研究の国際競争力#環境負荷の低減理学部 野村 琴広 教授 触媒は、環境負荷を抑えて、目的の化合物や材料を高純度・高品質で得るために、産業界でも重要な役割を担っています。今まで実現できなかった化学反応を進行させる高性能触媒の開発には、独創的な発想に加えて、化学反応を分子レベルでしっかりと理解し、求められる機能の発現に向けた緻密なデザインが必要になります。この目的が実現できれば、化学品や材料合成における副生物や不純物の削減、反応工程の合理化などにも寄与し、環境負荷の低減化や省エネルギーに大きく貢献できるようになります。さらに、今まで合成不可能な材料合成に展開することで、新しい機能物質の開発が可能となり、次世代社会に大きく貢献できるようになります。独創的な触媒設計から理学的観点での基礎研究を積み重ねて、実用化まで達成しているのが、この研究室の大きな特徴です。 触媒化学は、ノーベル化学賞受賞者を複数輩出する、日本が世界に秀でる分野で、研究室のメンバーの1/3は海外から学びに来ている留学生です。海外の大学や企業との共同研究も盛んで、日本人学生の多くが研究室配属後に海外留学を経験しています。この研究室では、自身の研究が国際競争の渦中にあることを実感し、広い視野を持って化学を通じた社会貢献への意識を高めることができるのが特徴です。独創的な発想と基礎化学の理解を基盤に、ねらいの反応や材料合成を実現する高性能分子触媒を設計・創製する研究室紹介有機化学研究室有機化学研究室には海外からの留学生も多く、国際共同研究も盛んで、日本人学生の多くが研究室配属後に海外留学を経験。日常生活でも英語を使用する機会が多い。精密有機合成を実現可能とする高性能分子触媒の設計・創製研究を通した国際感覚の養成独創的な着想・設計指針合成化学・触媒化学・有機金属化学高性能分子触媒の設計・創製・今まで進行しなかった化学反応が可能に・初めて合成可能となった高機能材料環境負荷の低減化・省エネルギー次世代社会のための高機能材料基礎化学の理解分子構造や反応機構の解明など反応中間体の単離と反応化学幅広い視野・国際感覚分野横断型の共同研究、国際共同研究、海外留学、多国籍な研究室メンバー(英語が公用語)先進成果を世界に発信009特集1/研究・プロジェクト紹介

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