東京都立大学(旧首都大学東京) 大学案内 2022
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 2020年4月にスタートした、古民家の活用による福祉のまちづくりや地域活性を目指すプロジェクトには、建築に関わる多分野の研究者と学生が参画しています。プロジェクトの目的は、放置すれば廃墟となりかねない古い木造建築を、地域コミュニティが利用できる福祉施設などに再生すること。そのため建築物の構造や材料、建築計画や建築生産など多方面からアプローチし、現地調査に基づく提案を2年の期間でまとめます。 プロジェクトに先行して、建築計画を専門とする竹宮研究室と木質構造を専門とする多幾山研究室の学生が古民家を実測調査しました。柱や梁の寸法、間取りなど平面図を起こすためのデータを取得するだけでなく、天井裏や床下も自身の目で見て、過去の設計者や施工者の意思や技術を感じ取る貴重な機会としました。 人口の高齢化が著しい日本では、全国に過疎が進む地区が点在し、廃村の危機に瀕する集落も少なくありません。そうした地区の住人の暮らしが、今後も住み慣れた場所で継続できるようにするための手法を、東京都八王子市と石川県羽咋郡におけるプロジェクトから創案し、全国に提案したいと考えています。古民家の活用による福祉のまちづくりに挑む建築に関わる多分野が連携し現地調査に基づく提案を全国へCASE 5#地域活性#福祉のまちづくり#里地・里山産材の活用#古民家活用特集1研究・プロジェクト紹介都市環境学部 竹宮 健司 教授 ・ 多幾山 法子 准教授TMU #RESEARCH&ACTION古民家の活用を通した福祉のまちづくりと地域活性化東京都八王子市と石川県羽咋郡で2年をかけ、現地調査に基づいて古民家を福祉施設や地域のコミュニティスペースとして活用するための手法を確立し、全国の過疎地へ提案します。全国現地・実測調査成功事例材質構造間取り構法古民家活用の手法を確立東京都八王子市石川県羽咋郡古民家010Tokyo Metropolitan University GUIDE BOOK 2022

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