東京都立大学 2023 人文社会学部・人文科学研究科
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沿革と特色Facultyof HumanitiesandSocial Sciences / GraduateSchool of Humanities002人文社会学部の母体となったのは1949(昭和24)年創立の東京都立大学人文学部で、そのルーツは1929(昭和4)年に設立された旧制府立高等学校にさかのぼることができます。人文社会学部は東京都立大学時代からの伝統を受け継ぎ、高い評価と実績があります。少人数教育が特色で、卒業論文では、教員一人に対して学生は数人。教員によるきめ細かい指導のもと、学生の一人ひとりが高いレベルの研究を行います。学びへの探求心が強く、大学院を志望する学生が多いのも特色で、全国の大学に数多くの教員を送り出しています。人文社会学部は人間社会学科の7教室と人文学科の8教室から構成されます。人間社会学科の社会学、社会人類学、社会福祉学、心理学、教育学、言語科学、日本語教育学の各教室では、急激に変化する現代社会で発生する様々な現象や課題、多様な文化に基づく生活や価値観、個人が周辺環境において他者と関わりながら成長し適応する様子や教育のあり方、人間社会での営みにかかせない言語について、諸科学を統合し理論的かつ実践的に学ぶことができます。人文学科では、哲学・西洋古典学、歴史学・考古学、日本文化論、中国文化論、英語圏文化論、ドイツ語圏文化論、フランス語圏文化論、表象文化論の各教室において、国際的な知識を深めるとともに、それぞれの専門分野での学問的探究を行います。歴史と思想、宗教と社会、言語と文化、時間と空間など、各分野との横断的な学びを積極的に取り入れ、これまでにない複合的な視点で各分野への理解をさらに深めます。大学院人文科学研究科の前身の東京都立大学大学院人文科学研究科は1953(昭和28)年、7専攻の修士課程設置に始まり、1973(昭和48)年の史学専攻の博士課程認可によって、全専攻の大学院設置が完成をみました。その後、2005(平成17)年の法人化移行に伴い、首都大学東京大学院人文科学研究科として、そのまま研究教育組織を引き継ぎましたが、2006(平成18)年4月からは、従来、社会科学研究科に所属していた3分野を含めて、「社会行動学専攻」「人間科学専攻」「文化基礎論専攻」「文化関係論専攻」の 4専攻に再編され、現在の東京都立大学大学院人文科学研究科に至っています。東京都立大学大学院の半世紀にわたる研究教育の実績を受け継ぎ、新たな体制のもとでも、内外ともに逆境にある人文学の発展のため、多様な授業科目と少人数教育の伝統を守りながら、志のある教育者、研究者、高度専門職従事者を育成していきたいと念願しています。人文社会学部の沿革と特色人文科学研究科の沿革と特色

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