東京都立大学 健康福祉学部 2023
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▶ PickUp授業▶ 卒業研究卒業研究のテーマは、人の「座位行動時間」と、背中の「多裂筋」に含まれる筋肉脂肪量の関係です。健康寿命を延ばすための予防策に興味があり、座っている時間が長く、背中の筋力が弱い人ほど腰痛になりやすいとの仮説を立て、筋内脂肪率と腰痛の因果関係の解明に挑みました。筋内脂肪を計測する超音波検査(エコー)は何度も練習し、確かな検査技術が身についたほか、エコー画像の分析力も向上。参考文献として数10本の英語論文を読み込んだことで知識も深まりました。研究成果は2021年5月のリハビリテーション医学会で発表。自分の興味を大切にして、オリジナルの研究を1から計画して進めた経験は大きな自信になりました。現在は大学病院でリハビリ業務に携わりながら、継続して論文執筆も進めており、あらためて学会で発表したいと考えています。杖を使用した階段の上り下りの指導段差を乗り越えるための車いすの前輪上げの練習希望する研究分野で、学部で得られた専門知識を活用して、教員の指導のもと、テーマに関する学習・討論・研究を行います。10VOICE身体の不自由な人が生活していくための方法を、学びます日常生活活動(ADL:Activity of Daily Living:)とは食事・排泄・更⾐・入浴・整容・歩行などの身の回りの基本的な動作を表します。病気や怪我などにより、身体に障がいを負ってしまった方が通常の暮らしを行うことができるようにするための方法を学びます。障がいの程度により一人ひとりのできることやできないことが異なるため、どの程度であれば一人でできるのか、身体機能を調べ、どのような支援や道具があったらできるようになるのかを考えます。それらを理解したうえで、どのような指導や支援方法があるのかを提供できるように、学びます。また、これらを総合的に学んでいくことで、住宅改造や装具、自助具などの福祉機器の選択へ展開できる知識を修得することを目指します。さらに、視覚に障害がある方の日常生活活動および日常生活関連動作能力に関する具体的な指導方法についても学びます。日常生活活動学 [2年次]背中の筋内脂肪量に着目し健康寿命を延ばす予防策の探究に挑戦森 菜摘さん13期生

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