東京都立大学 健康福祉学部 2023
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▶ 臨地実習日本で有数の大学病院や総合病院で行う実践教育臨床実習には、履修に必要な科目の修得と実習前に実施されるOオスキーSCEに合格する必要があります。患者さんや医療従事者とのコミュニケーションスキルの重要性を肌で感じる貴重な機会となります。▶ 研究室紹介マルチモダリティイメージングを用いたがん研究井上 一雅 教授● 高橋さんの1週間の時間割18F-FDG検査[CT画像(左)、PET画像(中)、PET/CT画像(右)]近畿大学原子力研究所にて核医学検査医用画像技術学核磁気学 X線撮影技術学実習Ⅱ工学放射線科学実験放射線関係法規Ⅰ近年では、モダリティを複数併せて使用するための技術開発(マルチモダリティイメージング)が盛んに行われています。代表的なものに体内の「形態情報」を捉えるX線CT装置と、臓器や組織の「機能情報」を捉える核イメージング装置(SPECTやPET)を複合したSPECT/CT装置やPET/CT装置があります。研究室では、SPECTやPETに、組織コントラスト分解能に優れるMRIや、迅速で多様性の高い近赤外光イメージング技術を複合させる技術開発を行っています。* OSCE(Objective Structured Clinical Examination : 客観的臨床能力試験)核医学臨床実習・放射線治療臨床実習「X線撮影技術学実習Ⅱ」は、学生が技師役と患者役に分かれ、模擬的に病院での検査を行う実習です。MRIやCTなどの最新機器を実際に操作しながら、現場で使える知識・技術を身につけます。検査時に必要な工夫を考える貴重な機会であり、患者さんの体型に応じたポジショニングや入射角度など、実践的な技術のバリエーションを増やすことができます。1限X線診断機器学2限実験医用3限4限医用画像工学演習5限古くから知られている鉱物などの物理特性を利用して“時代のニーズにマッチした次世代放射線検出器の開発”を進めています。放射線を利用した医療技術の進歩は、診断能を高め、がん治療においては飛躍的に治療効果を向上させています。一方でこの技術に応じた放射線検出の開発も求められていますが、種々の物理反応が複雑に影響し困難を極めています。加速器や原子炉などで実験を行い、皆で力を合わせて問題解決に奔走しています。月火水木金画像診断臨床実習X線診断機器学Ⅱ放射線治療画像診断撮像技術学技術学17放射線学科3年高橋 玲央さん(2022年度現在)4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月3年次4年次放射線学科では、3年後期から各研究室へ配属され、卒業研究に取り組みます。どんな研究に取り組んでいるのでしょうか。少しだけ覗いてみましょう。医師への的確な情報提供に向けて確実に病変を見つける力を高めたい都立大の魅力は、最新の医療機器に触れながら、操作方法や医学的な知識について、基礎から応用まで細かく学べる点にあります。しかもどんな先生にも気軽に質問でき、臨床経験豊富なプロフェッショナルから臨場感溢れる話を聞くことができます。一方で、検査を受ける患者さんは何かしら不安を抱えているもの。不快感を与えることなく、気持ちよくスムーズに検査を進め、病変を見つける力を磨いています。将来は臨床の現場のほか、医療機器メーカーにも興味があるため、大学院に進学して学びを深めながら、自分の適性を見きわめたいと考えています。前期後期CURRICULUMカリキュラム時代のニーズにマッチした次世代放射線検出器の開発眞正 浄光 教授在学生の声

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