東北大学広報誌 まなびの杜 No.78
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10|まなびの杜 78号参加費無料(事前申込は不要です。)2月24日(金)サイエンスカフェ第137回アレルギーになる仕組み、くすりが効く仕組み平澤 典保(薬学研究科 教授)会場:せんだいメディアテーク 1F オープンスクエア3月17日(金)サイエンスカフェ第138回プレートテクトニックな宝石~美しく輝ける「石」と地球史~辻森 樹(東北アジア研究センター 教授)会場:せんだいメディアテーク 1F オープンスクエア1月20日(金)リベラルアーツサロン第45回なぜグローバル企業のトップに抜擢されるのか?~インド人の「能力」と「脳力」~山下 博司(国際文化研究科 教授)会場:せんだいメディアテーク 1F オープンスクエア1月13日(金)サイエンスカフェ第136回知的コンピューティングが拓く医療の世界張山 昌論(情報科学研究科 教授)会場:せんだいメディアテーク 1F オープンスクエア東北大学総務企画部広報課社会連携推進室 TEL.022-217-5132http://cafe.tohoku.ac.jp/ホームページお問い合わせ18:00~19:452016年度1月~3月サイエンスカフェ ・ リベラルアーツサロンINFORMATION2016年度1月~3月の東北大学サイエンスカフェ・リベラルアーツサロンのテーマ、講演者をお知らせします。東北大学 二〇一一年三月、福島県は、地震、津波に加えて原発事故という複合災害に見舞われ、十六万四千人の県民が避難しました。現在は、インフラの復旧や除染等による環境回復が進み、避難指示区域も徐々に解除されてきましたが、今も八万人を超える県民が避難生活を続けています。 本県の復興に向けた大きな課題を三つ挙げます。一つは、放射線に関する安全・安心の確保と風評対策です。県内三千六百カ所で空間放射線量を測っていますが、自然減衰や除染によって八十五%減少しており、原発周辺を除き世界各主要都市と変わらないレベルにまで下がっています。また、食品中の放射性セシウムの一般食品の基準を日本は欧米の十分の一以下の100bq/kgという厳しい値に設定した中で、本県ではあらゆる農林水産物をモニタリング調査していますが、野生のキノコ、川魚等の一部を除き、基準値を超えるものは出ていません。しかし、消費者庁の調査では、福島県産品の購入をためらう人が十七%います。放射線に対する科学的データに基づく正確な理解を進めることが風評払拭には必要であると考えています。 二つ目は廃炉・汚染水対策です。溶け落ちた燃料デブリの回収処理には三十〜四十年かかると言われており、世界の英知を結集して取組んでいただくことが復興の大前提です。 三つ目は新しい産業の創出です。本県では原発事故を踏まえて、原子力に依存しない持続的に発展可能な社会の実現を目指して、二〇四〇年頃までに県内総エネルギー需要に相当する分を再生可能エネルギーで賄うことを目標としています。福島県沖では世界初の浮体式洋上風力発電の実証研究、そして再エネを活用した世界最大規模の水素製造実証研究など水素社会実現のモデル構築に取り組んでいます。 また、廃炉作業にはロボットの開発が不可欠であり、災害対応ロボットの研究も求められています。このため、わが国初の大規模なロボットテストフィールドや国際産学共同研究拠点の整備を進めています。 福島県庁には五百名を超えるOBがおり、各要所で活躍しています。少林寺拳法部の先輩で原賠・廃炉研究機構の山名元理事長には被災地の将来構想の検討などで大変お世話になっていますし、原子力規制委員会の田中俊一委員長には就任前、除染アドバイザーとして御指導いただきました。 今後も「新生ふくしま」の創造を目指して様々な課題に果敢にチャレンジしてまいりますので、引き続き御理解と御協力をお願いいたします。畠 利行(はた としゆき)1956年生まれ出身学部/経済学部卒業現職/福島県副知事関連ホームページ/福島県 www.pref.fukushima.lg.jp福島県副知事 畠 利行From OBOBからのメッセージ私の中の「東北大学」東日本大震災と原発事故からの福島の復興◎東北大学基金事務局〒980-8577 仙台市青葉区片平2-1-1☎022-217-5905kikin@grp.tohoku.ac.jp未来ある人材を育むために東北大学基金へのご協力をお願いいたします。

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