東北大学 文学部 学部案内 2020年度入学者用
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 英語学では、現代言語学の観点から英語の様々な側面を研究します。英語の仕組みを研究する分野には、語が結合して文ができあがる仕組みを扱う統語論、音声上の仕組みを扱う音韻論、語や文の意味を扱う意味論があります。また、現実の場面での英語の用いられ方を研究する語用論や、情報伝達上の役割を研究する機能論などがあります。さらに、日英語対照研究、英語教育への応用、第1・第2言語の習得、脳研究に係わる認知科学等の分野とも密接な関連を持っています。 英語学の研究では、十分な英語力が前提となります。英語学の授業に加えて、高等英文解釈法や英語母語話者による英語論文作成法を通して、読解力と表現力の養成に努めています。近年は、英語力増進をめざして海外留学を経験する学生も増加しています。卒業生は、教員、公務員、マスコミ、一般企業など多方面で活躍しています。また、毎年数名、より高度な研究をめざして大学院に進学しています。 フランス文学専修では、フランス人を含む5名の先生がフランス語とフランス文化を教えています。みなさんはここで、フランス語文献の読解や会話を学びながら、4年生になった時にフランスの小説や詩、演劇、思想、歴史、社会、美術、映画などから自由にテーマを選んで卒業論文を執筆します。フランス語と日本語との比較、フランス語教育法、あるいはフランスの雑誌などを研究テーマに選ぶ人もいます。 また、早い人は2年生から1年間ほどの留学を経験します。交換留学協定のあるストラスブール大学、リヨン大学、グルノーブル大学、レンヌ大学、リヨン高等師範学校などが人気で、専修には留学のノウハウが蓄積されています。 専修への進級にあたってフランス語能力は必須ではありませんが、できれば1年生で基礎フランス語を履修しておいてください。 卒業生は、公務員、大学職員として活躍する人が最近は目立ちますが、他にも商社、出版社、銀行、教員などきわめて多彩です。また、研究者をめざして大学院に進学する人もいます。 「ドイツ文学」という古風な名前が付いていますが、文学に限らず、ヨーロッパの中・東部に広がる「ドイツ語圏」に由来する文化を学び考える研究室です。 「白雪姫」「赤ずきん」で知られるグリム童話やミヒャエル・エンデの児童文学、バッハからマーラーまでのクラシック音楽、サッカーのブンデスリーガや個性的なジャーマン・ロック、質実剛健のドイツ車、ソーセージとビールに代表される食文化など、ドイツ語圏由来の文化は意外と私たちの身の回りにあふれています。 高校までは触れることの少ないヨーロッパ文化と向き合うことで、人間が生み出すものの多様な面白さを発見することができるでしょう。研究室では、短期留学によって見聞を広めるためのお手伝いもしています。自由で開放的な研究室から巣立った個性的な卒業生たちは、ジャーナリズム・出版・情報などの民間企業、あるいは教育・公務の多様な現場で活躍しています。 西洋史専修は、文字で書かれた記録が今に残る時代・地域を研究対象としています。つまり古代地中海世界から始まり、ヨーロッパ世界が成立する中世を経て、直接現代につながる近代ヨーロッパや南北アメリカの歴史です。 これらの時代・地域に展開した人間の営みを明らかにするために、彼らが書き残した史料を材料とし、日本語や外国語で書かれた先行研究に学び、考古学など隣接諸学の知見も利用しながら、研究をおこないます。また、21世紀に生きる私たちにとって不可欠の、世界史像の再構成をおこなうことも、私たちの使命と考えています。 外国語を身につけ、史・資料をじっくり分析し、またヨーロッパやアメリカの地に実際に立って、人類の過去・現在・未来を考えようとする皆さんに、良質の研究環境と研鑽の場を提供しています。 外国語の能力と史・資料分析力、そして歴史的思考力を身につけた卒業生は、専門知識を直接に生かせる教育界はもちろん、官公庁・マスコミ・メーカー・IT関係そのほか、多種多様な分野で活躍しています。14Laboratory IntroductionEnglish LinguisticsFrench LiteratureGerman LiteratureEuropean And American History 研究室紹介■■■■■■■■■■■■■■■■■

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