東北大学 工学部 建築・社会環境工学科 社会基盤デザインコース/水環境デザインコース/都市システム計画コース
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水水環環境境デデザザイインンココーーススWater andEnvironmental Studies 水は命の源。健康で安全な生活をおくるための基本が水である。これは人間に限ったことではない。地球のありとあらゆる生物に通じる。洪水や津波から命や財産を守ること,人の健康を約束する安全な水の供給,環境へ配慮した汚染水の処理,豊かな自然を保全する河川海岸技術等全てが水環境デザインの仕事である。我々が開発した技術によって命が助かった人,きれいになった水や蘇った自然環境によって喜ぶ顔を見たときに我々は至福を感じる。今,水環境は新たなパラダイムへと移行しつつある。豊かな生活と豊かな環境を両立させる新しい概念が必要とされている。後世に伝える地球環境のあり方を提示するのも水環境デザインという学問の使命である。水環境を取り巻く問題は,ひどく複雑で入り組んでいる。しかし,よく見ると支配している基本的な現象は少なく,個々はシンプルで美しい。これらを理解するために,基礎理論から応用まで多くの事項について,網羅的に指導するカリキュラムが用意されている。河川,海岸,湖沼,干潟等の基礎理論をまず初めに知っておかなくてはならない。化学や生物に精通していなくとも基本的な事項から指導するので心配はいらない。水の流れを知るための水理学や水質のメカニズムを知るための水質工学,生物の働きを知るための生態工学は簡単な物理,化学,生物の法則で構築されている。その後,海岸海洋工学や水道工学,地球環境工学などの応用分野へと発展する。これらをもとに大学院において乱流現象や土砂,栄養塩,微生物,ウイルス等の知識習得へと深化する。総合的な体系,例えば治水(人の命を守る),利水(川を利用する),親水(環境に配慮する)や上下水道の役割を全て理解して初めて流域の環境をデザインできる。コースで学ぶのは机上の理論だけではない。フィールド調査演習は,観測立案,準備,交渉,実施,解析,レポートの作成,発表を通して,マネジメント能力,プレゼンテーション能力,執筆能力を高め,社会での実践力を鍛える。演習や実験での経験は将来の社会活動に生かされる。Water is life!人の命と生活を守る分野紹介教育紹介コース紹介コース紹介

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