東北大学 理学部案内 2022
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学科配属・コース配属手に取れる大きさの試料に物理や化学など様々な手法でアプローチし、地球から太陽系まで広い範囲の現象の解明を目指すのが地球惑星物質科学科の特徴です。物理と化学の両方に興味があった私は受験する学科に迷い、研究手法の選択肢が広い地球科学系を選びました。入学後に地球内部の環境を再現する高温高圧実験に出会い、現在は物性物理的な視点からマントルの水循環の解明に取り組んでいます。幅広い研究の中から、興味に合う研究手法に出会えることも大きな魅力です。基幹科目(人間論、社会論、自然論)展開科目(人文科学、社会科学、総合科学、自然科学)共通科目(少人数教育科目、外国語、情報科学、保健体育)地球の科学私の所属する研究室では、生命の起源・進化の過程を解明するため、野外調査から室内での実験まで、様々な面からアプローチしています。私自身は生物を構成する有機分子の合成実験を行い、生命のもととなる物質が初期地球においてどのように形成したかについて研究しています。数ミリグラムのサンプルから生命起源の謎に迫ることにロマンを感じつつ、先生方や先輩方のサポートに助けられながら、日々研究を行っています。自然科学総合実験地球環境史地球の物質とダイナミクス基礎地学実験地学実験情報理学入門「この地球に生命がどのように誕生したのか」という問題に対して、明確な回答がありません。地球惑星物質科学科では、この問題に正面から向き合っています。実験室で太古の地球で起こった現象を再現し、アミノ酸などの生命の材料を作る事に成功してきています。それによって材料のでき方が分かってきています。世界最古の地層の調査から、最古の生命の痕跡を探す事にも成功してきています。それによって材料が組み立って生物が完成した時期が分かります。こうした実験や野外調査の成果は、バラバラのパズル状態ですが、うまく組み合わせていくと生命起源の謎が解ける日が来ると思います。[写真右:衝突実験に使用した一段式火薬銃(物質・材料研究機構)]自然の謎に近づくために必修科目科学英語と演習選択必修科目選択科目地圏環境科学科地球惑星物質科学科鉱物学と結晶の成因に関する授業と実習岩石・火山物理学・マグマの発生に関する授業と実習地球の物質・生命の発生と起源に関する授業と実習地球・惑星の起源・進化・内部構造に関する授業と実習セミナー情報理学選択と必修科目セミナー科学史12345678Faculty of Science, Tohoku University19学年セメスター全学教育科目学科共通専門科目専門教育科目関連教育科目4年間の学部教育の最初の1年半は地球科学系として川内キャンパスでの教育が行われます。その間、地学の概論や入門基礎だけでなく、広く、物理・化学・生物などの全学教育を学びます。2年生の後期より青葉山キャンパスでの専門科目が加わり、本格的な地球科学系の教育となります。その際、3つのコースから地球惑星物質科学科などのコースを将来の進路として選択できます。地球科学系では、どの学科でも卒業研究が重視されるのが特徴です。これにより、積極的に研究を進める姿勢を養います。住栄 侑さん博士課程前期1年青森県立八戸高等学校出身平成29年入学1年池田 理さん博士課程後期1年宮城県仙台第一高等学校出身平成27年入学2年3年4年 カリキュラム Message from 先輩 研究ピックアップ

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