東北大学 医学部 2022
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TOHOKUUNIVERSITY ICI SCHOOLOFMEDNE2022Pick Up Curriculum09 School of Medical Sciencesわが国では平成16年の卒後初期臨床研修義務化に伴い、6年次学生と研修先病院との間の希望組み合わせによって研修先が決定されるという「マッチング制度」が行われています。本医学部では、遙か50年前にこのマッチングの先駆けとなる制度が行われていました。その詳細は省きますが、学生・臨床研修病院・大学の三者が協議の上、望ましい研修形態を確立することを理念に挙げ、その結果、長年に亘り東北地方を中心とした病院への人材確保と優れた実地臨床研修が行われてきました。その後、地域を含めた医療の新たな問題解決のために、平成2年に艮陵協議会が立ち上げられ、現在に続いていますが、多くの卒業生が大学病院を含めた艮陵協議会加盟病院での初期研修を選択しています。5年次から臨床研修病院説明会に参加することで、卒後2年間の臨床研修先を考える契機となります。艮陵協議会6年次高次臨床修練で研鑽医学科6年生は希望する診療科に4週間単位で配属になります。学生は各科の医療チームの一員となって診療に従事します。また、交換留学制度等により海外の大学・医療機関での実習も可能です。多くの医学生は、今後進みたい診療科を念頭に入れて選択することが多いようです。なお、この高次臨床修練の期間の間に臨床研修マッチング登録を行い、最終的な研修病院先は秋に決定されます。6年次後半は、卒業試験と卒前最終講義を経て医師国家試験への準備期間となります。卒前最終講義では基礎系・社会医学系・臨床系分野の教授から、それぞれ専門領域の学問の理念・将来の展望について聴き、これが医学科として提供する最後のカリキュラムとなります。医学部 医学科5年次Student doctorとして診療に参加4年次後半から臨床修練(臨床実習)が開始され、以後の4年次と5年次は臨床修練に費やされます。この期間、多くの診療科(一部は選択)をローテートします。大学病院では、一つの診療科は複数の医療チームから構成されていることが多いのですが、原則、その一つに所属し、患者さんの診察、指導医へのプレゼンテーション、診断・治療方針に関してのディスカッションを通じ、診療参加型臨床実習を行います。診療科によっては、地域の病院への派遣も行われます。なお、カリキュラム外の企画として、東北大学と関連の深い多くの病院が加盟する艮陵協議会主催の臨床研修病院説明会が、主として5年次と6年次の学生を対象として開催されます。

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