東北大学 歯学部 2022
4/16

東北大学歯学部04歯学部の教育目標は、単に歯科医師の養成にとどまらず、論理的な思考力を身につけ、各分野で指導的立場となる人材を育成することにある。歯科医学の知識や技能を十分に修得できる基礎学力を有する人、問題解決や知識追求に対する意欲を持ち常に前向きに考え行動する資質を有する人、幅広い視野と柔軟な感性を有する人、医療に携わるものとして豊かな人間性を備えた人を求めている。古くから続く日本の歯科医療、今世界が注目する最先端の歯学を学び、口腔科学者・歯科医師を育成します。東北大学歯学部で求める人物(アドミッションポリシー) このような流れの中では、1965年に発足した東北大学歯学部の歴史は比較的に新しいものです。しかし、その誕生、発展は「一口腔一単位」、「全人的歯科医療」の理念のもと、独自のものでした。この理念を診療体系に持ち込むとなると、様々な専門的視点からの診断・治療方針を総合的に取捨選択しなければなりません。欧米には、例えば「I have four dentists」という言葉があります。歯科の専門化が進み、「4」は「プライマリーケア(口腔ケア)」「口腔外科」「補綴(歯の修復)」「エンドデンティスト(神経の処置)」のそれぞれの専門歯科医を指しています。つまり、歯学とは、様々な視点から顎口腔領域の健康と疾患を理解し、生体全体の中に位置づけ、その予防、診断、治療の方法を開発し、健康を維持増進させる学問なのです。東北大学歯学部の卒業生は、考える歯科医となり、最善の診療・研究・教育に日夜邁進しています。歯学の歴史と東北大学歯学部の歴史を詳しく知るには ……▲『歯の歴史館』(1981年 日本医療文化センター発行)  ▲日本歯科医史学会ホームページ http://www.jsdh.org/ ▲東北大学歯学部同窓会ホームページ https://www.tohoku-dent-alum.jp/1965年、東北大学歯学部発足18世紀、ヨーロッパで “近代歯科医学の父祖” といわれるピエール・フォーシャルによって総入れ歯や歯石除去などの近代的な歯科治療が行われ、19世紀に入るとアメリカでほぼ現代に近い歯科医療が始まったといわれます。ちなみに、アメリカにはジョージ・ワシントンの義歯が残されていますが、日本では、それより古い16世紀後半につくられた木床義歯が、発見された最古の義歯として残されています。それを見る限り、日本の歯科医療技術が高い水準にあったことがうかがわれます。1854年に日米和親条約が結ばれ、下田、函館が開港されるとともに外国人が渡来するようになりました。1860年には、アメリカ人ウィリアム・クラーク・イーストレーキーが横浜で歯科医院を開業。アメリカの歯科医師を通じて、欧米の近代的歯科医療に直接触れることができるようになりました。そして1800年代末から1900年代初めにかけて、日本でも歯科医学校が設立され、歯科医師法が整備され、歯科医学会、歯科医師会が発足し、歯学が確立されたのです。黎明期、野口英世は高山歯科学院で給仕をしながら学び、後には講師となって講義を行ったというエピソードも残っています。参考 世界と日本の歯学の歴史

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る